高い音は新聞でも読みながら出すほうが出やすい 簡単な高音のためのトレーニング方法
最近、バス歌手の人が軽く歌ってテノールの高音域が楽々出ておられました。
軽く歌うとバスでも高い音は良く出るのです。
高い音が出ないのは、出そうとするとき、ついつい力んでしまうのがよくないのです。新聞でも読みながら出すほうが出やすい。
音域を広げようと思ったら、特に高音は、頑張って力をいれてはだめです。できるだけ軽く細く出します。
ギターなどの弦楽器で高音を出そうと思ったら弦を巻き上げて張力を上げていきますね。ピアノの弦も、高い音になればなるほど細い弦を使い張力を上げていきます。
声帯も同じ理論です。
高い音を出そうとすると声帯が引っ張られて薄く伸びます。
そして、薄くあわせればあわせるほど振動数が上がり高い音になります。
ただ、力みすぎると声帯が厚ぼったく合わさってしまい、振動数が上がらず高い音が出にくくなってしまうのです。
高音のボイストレーニングは、出来るだけ脱力しながら出せるようにするトレーニングを中心に行います。
それが「リップロール」や「タングトリル」、 「エッジ」のトレーニングになるのです。
リップロールだと、いつも出ないような高い音まで出ます。
難しい高い音の曲を無理して一日に何度も歌う必要はありません。高い音の方が疲労が早くきてトラブルのもとですし、力んで歌うと声帯を厚ぼったく合わせる癖がつきます。
リップロールとエッジを行っておけば、声帯がリラックスしながら薄くあわせることを覚えていきますので、高い音がラクに出るようになります。
大変簡単で失敗がない方法なので、ぜひ皆さんにおすすめしたいと思います。
★★リップロール★★
1、軽く口を閉じる
2、口を開けて息を吸う
3、口を閉じ、唇をほんの少し突き出し、閉じた唇の間から息を出して唇を「ブルブル」と振動させる。
ポイント:振動は緩やかに。細かくならないように。良い状態のときは「プルプル」とゆったりと軽やかに回転して聞こえます。振動が細かい場合は力が入っています。そして、できるだけ長い時間続けられること。もし途中で切れてしまう場合は上手くできていません。上手くできない方は、口周りをリラックスさせて、左右の人差し指で少しずつ口角を寄せたり上げたりしてみてください。
4、3が続くようになったら、「う~」と歌うように、声帯を反応させながらリップロールを行う。息が続かなくなったらブレスは必ず口を開けて吸うこと。
ポイント:音を付けたリップロールのときは、なるべく口の中を広くとりたいので、上手になった方は出来る限り顎を下げるように。
5、さらに発声トレーニングしたい方は、4の状態に、ド~、ド#~、レ~・・・と音程をつけて長くのばしながら各音でリップロールを行ってみる。
ポイント:リップロールではリラックスしているので実際に歌うより高い音まで出ます。本来はそこまで出るのです。さらにリラックスのために低い音も行うこと。
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