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根性で強引に発声していても良い声にたどり着くことはないのを知らなさすぎる 声帯のための簡単な「エッジ」のトレーニング

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良い声で発声したいのになかなか思い通りにいかない。
または、思い通りの声が出ない。
声がすぐにしゃがれる。
声が息漏れしている。
声を出すと喉周辺が疲労する。
 
これは、発声のときに余分な力みがあり、声帯にストレスがかかっています。
または、声帯が上手く閉じられない状態にあります。
 
まずはしっかりと「エッジ」のトレーニングを行うと良いでしょう。
(声帯のトラブルなどがない場合です)。
 
合唱団でよくおられるのですが、声帯に無理なストレスをかけながら強引に発声している状態を長い間根性で続けたとしても、その努力は実らず、良い声にたどり着くことはありません。。そして、そういう方に限って、エッジのトレーニングが出来ないのです。何年、いや何十年と努力しているのに上手くならないのは本当にもったいないことだと思います。
 
エッジは、自分の出したい声を声帯に最小限のエネルギーで発声することを声帯に覚えさせるトレーニングです。
 
エッジの音は、声になるかならないかの音を発声します。
「呪怨」の「あ”あ”あ”あ”・・・・・」のような音。
あと、歌手の平井堅さんはフレーズの頭が母音から出る場合、よくエッジから出ていますので参考になります。
 
このエッジ。デリケートな声帯の状態を知るのに役立ちます。
エッジが上手く出来ないときは調子がいまひとつです。エッジの様子次第で自己判定出来、その日のトレーニングを加減したりします。
 
ただし、エッジが出来ないという方も結構いらっしゃいます。
それは、状態のせいで「どうしても出来ない」という場合以外に、単に「やり方がわからない」という方もいます。これはきっかけさえつかめば簡単に出来ます。
 
●方法1:「あ」と「う」の中間くらいの、一般的に言う「曖昧母音」のようなところからスタートし、「う”、う”、う”・・・」と、肋骨の下あたりを手でグイッ、グイッ、と押しながら、アタックしてしていきます。それが出来るようになったら、「ウ”ウ”ウ”・・・」とつなげていく。声ではなく、喉で「ブチブチブチ・・・」という小さな雑音がしているように。
 
●方法2:以前、ピアノのレッスンに来ていた小学生の洋介君はエッジが得意でしたね。ピアノの一番低い音を「ゴーンゴーン」と叩きながら、これ以上出ないくらいの低い声を出して「じい”い”・・・(エッジ)ごお”お”・・・(エッジ)くう”う”・・・(エッジ)のお”お”・・・(エッジ)こお”お”・・・(エッジ)ええ”え”・・(エッジ)」(「地獄の声」という意味)と、私を驚かせてくれました。(たぶんピアノの練習が出来ていないのでごまかしたのでしょう。)出来ない方は、最初、低い声で試すとやりやすいと思います。

●方法3:寝起きでやってみる。力むクセが抜けて脱力しやすいので出来る場合があります。
 
小学生くらいの子供は、赤ちゃんの頃からの素直な発声がまだ残っていますから、大抵はどんなボイストレーニングでも簡単に出来てしまいます。リップロールも、タングトリルも、エッジも、脱力が必要なトレーニングはいとも簡単にこなしますね。
なぜか、ボイストレーニングメニューは、大人になればなるほど出来なくなります。これを見ると、大人がいかに余分な発声を身につけてきてしまっているか分かりますね。
 
それでは、エッジが出来るようになったら、エッジのトレーニングに進みましょう。

★★エッジ・トレーニング★★
 
1、基本ポジション。あごを下げて舌を十分にのばして舌先を下の歯につける。(ダラリと脱力するということです。)
 
2、基本ポジションのまま、「あ~」と言うつもりで、声になるかならない寸前のところで「あ”あ”あ”・・・」と発声する。そこから「ブチブチ・・・」という雑音のみを続ける。
 
★ポイント:力で持っていかないこと。軽く、薄く、リラックスして出せていることが大事。「あ”」の振動が高いと声帯にストレスがかかっているので、なるべくゆるやかな振動で行うように。すこし湿り気のある音で聞こえるのが理想。
 
3、「ブチブチ」という雑音に近いエッジトーンから、微妙に「あ”」になり、そのまま「あ”~あ~~」と「あ」の母音にスムーズに移行する。
 
★ポイント:母音に移行するところで無理やり持っていかない。「あ」の母音は作り込まない。軽くて明るい「地声」でOK。

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