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エベレスト、山頂直下は登頂2時間待ちの定員オーバー

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富士山が世界遺産に選ばれました。
素晴らしいことなのですが、その影響により登山者が増加し、環境の変化や、登山による事故などが心配されています。
登山料について論議されておりますが、私は登山料金が発生しても良いのではないかと思います。
 
ある岐阜県境の山では、高度の高いところで、地元の人たちがゴミを拾ったり、登山者がルートを外れることへの注意などを行っていました。
ちょうどライチョウの雛がかえる時期でもあり、写真を撮ろうと登山者が踏み込んでいくのです。じつは私も、可愛い高山植物を撮影しようとロープの張ってあるルートから思わず1歩外れていました。それを遠方から発見した管理者の女性が、空気の薄いところを機敏にザザザーッと山肌をすべるように駆け降りて来られ、丁寧に指導いただいたことがあります。珍しい高山植物も生息するこの地域で、人が自然の中へ入るリスクがあるということです。
だから、登山道は整備されており、ゴミ一つありません。夏でも雪渓が残っていて、普通でしたら危険なところも、天候さえ安定していれば、私のような者でもかなり安全に登ることができます。
 
ふと、この方々の人件費や山の整備費はどこから出ているのだろうか?と思いました。もちろん、登山料金はとられていません。
 
美しい自然を楽しみながら登頂できたときの満足感は例えようもありません。
でも、人がたくさん入るようになれば、山も荒れてきます。
登山料金は、その金額を払ってでも入りたい人が入るようにすることが、全てではありませんが、一つの解決策にもつながるのではないかと思えました。
 
最近は、三浦雄一郎さんが登頂し話題にもなったエベレストですが、ココ20年間は、登山規制が緩く、プロの登山者だけでなく、初心者でも登れるようになり、登山者が増え続け、荒れてきているそうです。
登頂シーンは、三浦さんのチームしかいらっしゃらないように思えましたが、山頂直下にある高さ12mのヒラリー・ステップという岩壁では、世界中から集まった登山者が列をなして渋滞。2時間の登頂待ちをしているほど大混雑をしています。
エベレストは定員オーバーなのです。
 
「ナショナル・ジォグラフィック」6月号では「満員のエベレスト」と題して、特集が組まれていました。
 
人がたくさん入るからといって、危険であることは変わりありません。
死亡率は上がっていないのですが、登山道の傍らに遭難し凍りついた遺体が何体も放置されています。
山上は大混雑でゴミだらけでも、登山者であればエベレストは永遠の憧れの山。登山する人は後をたたないのだそうです。
 
特集記事では、荒れてきている「エベレスト再生への6つのアイデア」を提案しています。
 
1、入山許可を減らす
2、登山隊の規模を縮小
3、ツアー業者をレベルアップ
4、登山経験を必須の資格に
5、ゴミや汚物を残さない(罰金を科す)
6、遺体を放置しない
 
6などはエベレストならではの項目です。
 
日本の富士山もこれから大事な時期に入っていくのではないかと思っています。

自分自身も、「山だから、自然だから」ということは関係なく、どんなところでも「ゴミを持ち帰る」「公共の場を汚さない」などの気配りを普段からしていきたいとあらためて思えました。

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