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ライフワークとしての学びを考えます。

なぜ立って歌はなければ上手にならないのか

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カラオケでも座って歌っている人多いですよね。
座っても立っても、音を出すのはノドなんだから関係ないように思えるのですが、本当は立って歌ったほうがいいのです。
 
2011年8月27日合唱団コール・リバティストにテノール歌手で合唱指導者の大貫先生をお招きしての稽古を行いました。
 
大貫先生は、「座って練習していると、歌う技術は絶対身につかない」と言います。
 
今、日本の合唱団は全体的に高齢化の傾向にあり、立って歌うと疲れてしまう方が多く、なかなか「さあ、立って歌いましょう」と言いにくい傾向にはあります。倒れたりされたら大変ですものね。また、高齢者でなくとも稽古は仕事の後だったり、前の日遅くまでハードに働いてから来る方もいて、全体的に疲れている様子が見られます。
私は、ポイントで立ったほうがよいと思ったときだけ「この部分は立ったほうが歌いやすいからね」と言って、立ってもらうようにしています。そうでないところは、「立っても座ってもいいよ」と自由にしてもらっています。
 
指導者はもちろん、ずっと立っています。声楽のレッスンではほとんど座ったことはありません。
 
さて、なぜなのか?
 
歌は「ひっぱる技術」が必要だからです。
このひっぱる技術は「座っていては絶対に身につかない」のです。
 
歌は最終的には舌です。
 
すべて舌の動きがどう動くかで決まります。
舌のストレッチと舌筋が大事。
すなわち、「舌を引っ張る感覚」を身につけるのです。
高い音は舌をストレッチしている感覚がないと上手く行きません。
 
例えば、「イ」の母音は一番引っ張る音です。西洋音楽のクライマックスでは「イ」または「エ」の母音がとても多い。
上手な人の「イ」の母音を見ると、口腔の中がほとんど舌でうめつくされています。そのかわり、奥歯はちゃんと開いていて、舌がよく引っ張れていないと響きの部分がなくなってしまいます。
 
この日は、高音に向かって、膝を曲げながら発声練習を行いました。
そうすることで体と舌を連動させて歌うのです。
 
ひっぱる感覚を一度覚えてしまえば、座って稽古してもよいのですが、そこが分からないまま座っていても上達することはないそうです。
 
ひっぱることが快感になるといいのですね。
 
この日は中田喜直の「都会」より最終曲「都会」、「ふりむくな」「子守唄」「若者たちよ」を練習しました。第1曲「星」は歌ってあるので、これで全曲できたわけです。これから磨きをかけていきたいですね。

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