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ベートーヴェン第九「歓喜の歌」 誰でも歌える世の中ですが詩の意味を理解して歌っていますか

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ベートーヴェン作曲交響曲第9番、その第4楽章はあの有名な「歓喜の歌」です。
 
先日の記事では、第9のドイツ語歌詞を語呂合わせにして読む方法があることをご紹介しました。
 
それでは、実際の歌詞はどのような内容なのでしょう。
 
歓喜よ、美しき神の火花よ、楽園の娘よ
われら火と酔いて汝の聖域に足踏み入れる
汝の魔術はこの世で厳しく裂かれたものを
再び結び合わせ
汝の柔らかき翼の憩うところ
すべての人間は兄弟となる
 
これはドイツの詩人シラーの詩「歓喜に寄す」です。

シラーはドイツの辞書で「シラーの大袈裟」とまで書かれているほどの詩人。
 
ベートーヴェンの映画「不滅の恋」の中で、すでにほとんど耳が聞こえなくなっている状態で、周囲の様子も気にせず「ワーワーワーワー・・・・」と興奮し唸り声を上げながら第九の第4楽章を作曲している場面がありました。
 
ベートーヴェンもシラー同様、熱狂と興奮好きの芸術家。
彼はこのシラーの詩が大変気に入っていて、いつか自分の曲に使おうと考えていたのです。
 
大袈裟なシラーと熱狂のベートーヴェンが出会えば、「歓喜の歌」のような曲が出来上がるのは当然ともいえましょう。
 
本来はこの交響曲第九番の4楽章、違う曲を持ってくる予定で作曲されていました。
しかしあるとき、「歓喜に寄す」のシラーの詩を使うことに心が傾いてしまいました。
思い込んだら一直線の性格。
長い長い1楽章から3楽章のあと、強引にこの4楽章「歓喜の歌」を入れる、という構成となったほど思い入れがある曲なのです。
 
第九の語呂合わせ。便利なものですが、これだけではこの歓喜の歌の内容を聴衆に伝えるのは難しいかもしれませんね。
 
「風呂出て 詩へ寝る 月輝る 粉健 とホテル 会う末 理事生む」
 
興奮と大袈裟と熱狂的な内容を表現するとき、頭にイメージされるのは、「風呂」「寝る」「月」「ホテル」「理事」では・・・・。
 
発音ももちろん大事ですが、やはり詩の内容も理解して歌いたいものですね。

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