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音高から進学するのがほんとうに良いのかどうか 音高や音大に進学するならよく考えてほしい

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音高または音大に進学希望を持っている方々に関しては、大まかに3つの方法があると思います。一昨日は3について書きました
 
1、音大付属の音高を受験
2、高校は普通高校に進学し、音大を受験
3、ピアノには向いていないと判断した場合、他の楽器を専攻し、受験する
 
1のケースは、力が達していて、さらに意思がしっかりしていることが必要です。
 
3歳頃から英才教育を受けているような場合、高校生の時点でかなり完成された演奏を行っていることが多く、将来、日本を代表するようなピアニストのほとんどは、この中から輩出されるのだろうと思われます。
しかし、それでも全員がそのまま順調に成長するわけではなく、私の持論では10代で判断するのは難しいと考えます。
 
そして、音高に入ってしまうと、やっぱり向いてないなと思ったとき、軌道修正がしにくいのです。
 
しかし、ピアノは特に早いうちに身につけるものが多く、音高から進学したほうが、やりやすいのは間違いないと思います。
 
2のケース。これは、希望する音大付属高校のレベルに達していない場合、もう少し力をつけてから、希望の音大を受験するというやり方です。
 
しかしそれだけではなく、私はよほど目的がはっきりしている場合でなければ音高は勧めません。
 
音高に入ってしまうと、本当に「音楽漬け」の日々となります。
一般高校とは勉強のカリキュラムが違い、音高から一般大学を受験することは困難を極めますので、ほぼ100%音大に進むことになるのです。
毎週のレッスンや実技試験の準備に追われ、予備校に行く余裕などありません。
他の道が向いていたとしても、その可能性の芽に気がつくことなく過ぎてしまうでしょう。
だから、もし音高がうけられなくても「力が足りないんだ」と落ちこむ必要はありません。その3年間が人生のチャンスになる可能性だって大いにあると思います。
 
勉強の方法としては、目的の音大の教授にプライベートレッスンを受け、聴音、ソルフェージュなどは音大の音楽教室で学ぶようにするのが良いと思います。
 
3のケース、よほど他の楽器に変わりたいという希望があれば別ですが、私だったら2のケースまたは一般の大学への進学を勧めます。
浪人するかどうかは次の問題。
また、もし本気でやりたいと思ったら、勉強しながらでも出来るものだと思います。
音大生とは違う人生経験もきっと音楽に良い影響を及ぼすでしょう。
 
卒業してからのほうが音楽人生は長いのです。
音高、音大に進むときは本当に良く考えて受験すべきだと思います。そして指導者も生徒の人生を左右していることを肝に命じていかなくてはならないと思っています。

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