差別化で生き残るためにはどうすればいいのか? 本当の差別化とは 第13回朝カフェ次世代研究会 #asacafestudy
今日は、朝6時30分より、第13回朝カフェ次世代研究会に参加してまいりました。
講師は柳下剛利さんで、『Think Different』。
Think Differentとは、1997年AppleのCMで、「自分が世界を変えられると本気で信じる人たちが世界を変えられる」という内容です。
講演の答えを暗示しているように感じます
今、ビジネスの世界において「差別化」で生き残りを図り「罠にハマる」現象がおきているといいます。
例えば飲食業界。
吉野屋もマクドナルドもセットメニューで客単価を上げています。
差別化を図りたいと思いつつ、売上を伸ばしたいということで、罠にハマってしまい差が目立たないのです。
差別化を行ったつもりが皆同じになってしまうという皮肉。
それでは「正しい差別化」とは何か?
私はそのとき、冒頭の映像『Think Different』の中でほんの一瞬映っていた、人類最高のソプラノ歌手、マリア・カラス(1923年~1977年)のことを思いだしていました。
カラスの声は、必ずしも美声ではないと私は思います。
ソプラノで声が美しくないというのは、歌手として致命的。
しかしカラスは、オペラの役の内面に深く入り込んだような表現力を磨きに磨きます。
ドラマティックに聴衆の心に訴えてくるエモーショナルな声は、美しくない声を個性的とまで感じさせる存在感を持っています。
それまで声のアクロバットだったソプラノの役に、カラスは魂を与えたのです。
そしてもう一つ大事なことがあります。
当時のオペラ歌手といえばふくよかなのが当たり前。
カラスは、過激なダイエットを行い、オペラのヒロインとしての絶対的な美しさを手に入れました。
オペラの主人公といえば、大抵は美しい悲劇のヒロイン。
明日病で死にそうな役が、ビジュアル的にも「ちゃんとそう見える」ことで、観客も感情移入しやすくなります。
カラスの出演するオペラは圧倒的な人気を誇り、カラスは世界のディーバとなっていくのです。
カラスの影響から、特に最近のソプラノ歌手はビジュアル面も大事な要素となり、痩せている人が多くなりました。
カラスのような例がまさにイノベーションであり、その後世界のスタンダードとなる強さと説得力を持ったものだと思います。
「これを伝えたい」「これを表現したい」という熱いハートから始まるものしか人の心は動かないものだと信じています。
それが結果的に差別化であったというのが、本当の差別化なのかもしれませんね。
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