合唱人のための発声講座 なぜ巻き舌ができないの?
ラテン語やドイツ語、イタリア語などでのRは巻き舌を使います。
「[r]の代用はありません。
したがって、巻き舌が出来ない人はRが歌えないということになります。
決して「ら~」じゃだめなんです。」
「舌が巻けないということは、残念ながらこの言葉はしゃべれないということと一緒です。
巻き舌が出来ないのは横から息が漏れているのです。舌が「イ」の状態と同じですね。舌の横がしっかり上についていないといけません。そこが開いていると肝心な息が漏れてしまいます。舌が上口蓋にくっついてそこを息が通ることで巻き舌が出来るのです。
どうぞ頑張って克服してください。」
と、テノール歌手の大貫先生はおっしゃいます。
日本人はこれが出来ない人が結構多いのです。
声楽家になるために、巻き舌は絶対に出来なくてはなりません。
合唱人も、人前で演奏するからには、出来ない状態で舞台に立つことは、気持ち的になるべくしたくありませんね。
後天的に克服できますので、練習してみることをお勧めします。
今日は、簡単なトレーニング方法をご紹介します。
まず、舌がくるっと縦にカールできるかどうか確認してください。
正面から見ると、筒状になりますか?
・「さっぽろらーめんとろろいも」これを何度も言う。
(大貫先生もおっしゃっていました)
・「プル、プラ、プル、プラ・・・・」
「トゥル、トゥラ、トゥル、トゥラ・・・」
「アラ、オロ、アラ、オロ・・・」
「アrrrrrrr・・・」
以上順番に繰り返し行う。
毎日行って、出来るまで数ヶ月かかるかもしれません。
継続は力なりです。
先日、先生をなさっている方とお話していましたら、良いことをおっしゃっていました。
「出来なくて努力しているときは、飛行場の滑走路を走っているようなものです。
滑走路の途中であきらめてしまってはいけません。
あるとき、必ず離陸のときがきます。そこまで努力できる人が最後高く飛び立てるのですね」
もしかしたら滑走路に霧が出ていて向こうが見えないときもあるかもしれません。そんなときも、自分を信じて努力を続けていきたいですね。