Oracle Database ApplianceでStandard Edition 2も使えるようになった
Oracle Databaseが「高い」というのは一般的な印象だろう。その中にあって、比較的コストパフォーマンスが良いのが、エンジニアドシステムのOracle Database Appliance(ODA)だと思う。
とはいえ、これまではODAの価格は800万円くらいの構成からだった。可用性が確保され、「ミニExadata的なもの」と考えればOracle的にはこれでも安いくらいなのかもしれない。しかしながら、やはり絶対価格的にはかなり高額な感じもする。
そんな中、今回X6-22、X6-M2という新たなモデルを提供し、それではいままでのEnterprise EditionだけでなくSE2もサポートして、エントリーで200万円台から提供開始するとのこと。5年リースにすれば、月額55500円になるとか。これなら手が出そうという人もいるのでは。
SE2の登場はライセンスの改悪ともとられ、Oracle離れ現象を起こしたようなところも見受けられる。実際マイクロソフトなどもこれ幸いと乗り換えキャンペーンを強化。実際に乗り換えを検討する動きがあるのは事実だろう。
今回のSE2版のODAの登場で、Oracleはこの悪しき流れを断ち切ることができるのか。そのためには表面的な価格だけでなく、ODAのエンジニアドシステムとしての価値が確実に伝わることが重要だろう。コンバージドインフラは最適なハードウェア構成の上でDBが動くというものだが、エンジニアドシステムはハードとソフトが一体化して、DBが動くことを前提に最適化されているという違いだ。これらは似ているようで、ソフトウェアの最適化の度合いが異なる。それがあってこその、ODAのお手頃価格ということになる。
発表会の席では、パートナーの代表としてアシストが登場。これまでに100台を超えるODAを販売しているアシストの大塚社長は、今回のラインナップの拡充を受けて2017年度累計で150台のODAを販売すると強気な目標も示して見せた。
そして、このお手頃価格で現在日本の22都道府県にしか導入されていないODAを47都道府県全部に行き渡せたいと言うのは、日本オラクルの杉原社長だ。中小規模の企業でもエンジニアドシステムの価値を理解してもらえれば、この目標自体はそれほど難しいものではないのかなとは思うところだ。