Zoomが同社のコア・オンライン・ミーティング・サービスのクラウド・インフラストラクチャ・プロバイダーにOracle Cloudを選定
日に1回から2回はZoomを使ったWeb会議に参加するようになった。Teamsや他のツールも使うが、今のところZoomを使う率が一番高いようだ。
どのツールを使うとしても、いつも快適にWeb会議ができるわけではない。音声が途切れてしまったり、映像が止まることもある。トラブルの原因がどこにあるかは、正直よく分からない。とはいえ、自宅のネットワーク環境が貧弱だということには先日気付いたので、急遽プロバイダを変更したりといった対策は行った。
ちなみに私の環境では、夜のZoom飲み会の時よりも、重要な昼間のZoom取材時のほうがトラブルに会いやすいから困ったものだ。「Zoomの会議参加者数、20日で1億増加し、3億人に」とのこと。急激なユーザー数の増加に、なかなかインフラが追いつかないのも仕方がないだろう。
そんなことを感じていたところで、OracleからZoomのサービスのクラウド・インフラにOracle Cloud Infrastructureが新たに選ばれたとの発表があった。Zoomでは、サービス需要の急激な増加に対応するために、追加でクラウドのキャパシティが直ちに必要であり、「パフォーマンス、拡張性、信頼性、卓越したクラウド・セキュリティに利点があることから、「Oracle Cloud Infrastructure」を選定しました。」とのこと。
Oracleは、Amazon Web Servicesなど先行するクラウドベンダーに遅れて、本格的にインフラ系クラウドの市場に参入している。遅れた分だけ、先行者のインフラアーキテクチャの弱いところを改善し、次世代型のインフラを構築していると主張する。それをOracleでは「Gen2インフラ」と呼び、優位性をアピールしている。Zoomは既に、その次世代型の「Oracle Cloud Infrastructure」のサーバーで、1日にて7ペタバイト(HDビデオ換算で約93年分)のデータを転送しているようだ。
Zoomはセキュリティ問題が露呈したこともあり、使うのを躊躇している組織もある。とはいえこういったクラウド型のサービスは、毎日のように改善がなされており、安全性は徐々に高まっていくはずだ。そういった取り組みにも、元々エンプラ領域で実績のあるOracleがなんらか貢献する部分もあるかもしれない。と言うのは、ちょっと期待しすぎか。
Oracle Cloudでは、昨年5月に待望の東京リージョンを開設した。さらに大阪リージョンも開設し、先日からサービス提供を開始している。これら日本のOracle CloudのインフラをZoomが活用するようになれば、日本におけるZoom環境も快適性が増すだろう。より日本のZoom環境の安定性と快適性を上げるためにも、日本のユーザーから多くのフィードバックの声をあげる必要もありそうだ。