原発増やしちゃって本当に大丈夫なのかなぁ
先日NHKスペシャルで長周期地震動に関する番組を放送していた。私のTwitterのTLを眺めていたところでは、この放送を観ている人はけっこうたくさんいたようだ。
長周期地震動とは、Wikipediaによると、
地震発生時に通常の震動とは異なり、数十秒周期で揺れる震動
のことと説明がある。詳細はWikipediaなど参照してもらうとして、耐震構造の高層ビルでも古い建物だと長周期地震動には対応していないものも多く、その場合はビルの途中で崩壊する危険性もあるとのこと。さらに、埋立を行ったような湾岸地域の地盤では、地盤そのものが地震のエネルギーで移動してしまい、地下に埋められている配管や、固い岩盤まで打ち込まれた杭のようなものまでもが、地下で破壊されることがあるそうだ。
さまざまな条件が関連するので、一概にどのビルが危険で、どの地域が危ないといったことは言えないのだとは思うが、NHKの番組を見た限りでは長周期地震動への対応はどうやら現状では完璧どころか、抜け落ちているところがまだまだ多そうだった。
ところで、温暖化対策でCO2削減を進めるために、原発を増やすのだということを鳩山首相が発言したとか。温暖化対策基本法案にも原発を活用するといったことが明記されるようだ。今後作られる原発施設は、もちろん最大限の耐震化がなされるとは思う。そうだとは分かっていても、長周期地震動のような話を耳にすると、本当に大丈夫なのかなぁと不安になるのも事実。
そもそも、今後たくさんの原発を増やすのだというけれど、そんなにたくさん地盤の安定したところが日本という小さな島国にあるのだろうか、とも。いまのところ地下深くに埋めるしかない、高レベル放射性廃棄物も長周期地震動に完璧に耐えうるものなのだろうかと、これもまた心配になる。
一方で、温泉を活用した地熱発電というものがある。朝日新聞の記事によると、
国内の「地熱資源」をフルに生かせば原発8基分もの電力をまかなえるという試算もあります。
とのこと。いまは、温泉の温度がそれほど高温でなくても、十分な発電できる技術があるそうだ。コストも原発作るのに比べれば遥かに安いだろう。廃棄物まで考慮すれば、大きな差になるはずだ。地熱は、風力や太陽光に比べ、原発と同様に安定して得られるエネルギーでもある。であるならば、原発作る前に、とことん地熱に投資すればいいんではと、単純に考えてしまったりも。地熱なら、仮に地震で施設が壊れても、漏れ出すのは温泉だろうしね。
地熱は発電出来そうな場所が、国立公園や国定公園などの区域に位置することも多く、なかなか新たな開発が進められないといった状況もあるようだ。とはいうものも、とりあえずはこっちになんとか国は力入れてくれないかなぁと思うのだった。