夏休み 長崎の精霊流しの音に驚き、こんな送り方もあるんだなぁとしみじみ
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8月15日、長崎は精霊流し。今年1月に母を亡くしたので、気持ちだけでもと参加してきた。
日本中にある9割以上の爆竹を一夜にして使い尽くすのでは、というくらいの量の爆竹が使われ、激しい爆音が街中にこだます。しんみりと故人を送るという雰囲気は、長崎にはいっさいなかった。でも、この耳栓をしなければいられないような大きな音の中にしばらくいると、逆ににしんみりした気持ちが自分の中にわき上がってくるから不思議だ。
喧噪は夕方5時頃から11時ころまで続く。精霊船を曳く勇壮さと対照的に、喪服に身を包んだ家族が先導している様子は、なんともアンバランスに映る。でも、こんな故人の送り方もあるのだなぁと思い、自分も母を送る気持ちになった。
この日は、たまたま仏具店で小さな紙の精霊船を入手することができ、それを飾り付け、喧噪が始まる前に母の霊を早々に流してきた。流したとは言っても、いまでは海に浮かべることはできない。なので、指定されたところに船を置いてきただけだ。その際には、本当に偶然に30年来の長崎の知り合いにばったりと出会った。もちろん母をよく知っている人だ。故人が何か導いてくれて、会うべきして会ったのかなと思ってしまったのだった。
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