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Emma Watson事故死ネタのTwitter上の最大瞬間風速はすごかった

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 先日の夜中に、映画ハリーポッターのヒロイン、Emma Watsonが交通事故で死亡という噂がTwitterの中を駆け巡った。

 あっという間に、TLにこの話題がいくつも現れる。簡単には信じられない話題なので、Google Newsで裏を取ろうと検索するが関連するような話題はまるっきりヒットしない。最初の頃のTLにあった、この噂のネタ元のURLもアクセスが殺到しているのかなかなか表示されない。ここまでで、自分がこの話題を目にしてからほんの数分間の出来事だ。

 そこで、Twitter上でEmma Watsonを検索してみた。すると、すでにものすごい数のつぶやきがヒットする。しかしながら、ほとんどのものが最初の噂と同様で、元ネタのURL以上の情報はなかった。だいたいが、最初のころの噂をそのままRT(Retweeting)したようなものばかりだった。

 そうこうしているうちに、どうやらこれはガセネタらしいというつぶやきがちらほら見られるようになる。そして、安易にこの噂のつぶやきのURLをクリックするとフィッシングやウィルスなどの怪しいファイルをダウンロードするサイトに誘導されるらしいとのアラートも見られるように。続いて、この噂を否定するニュースが掲載されたというつぶやきも見られるようになった。ここまでで、最初に噂を見かけてからおよそ15分か20分くらいだろうか。

 この一連の騒動のまっただ中にたまたまいて、自分もなんとか事の真偽を確かめたくて情報をあちこち探したわけだけれど、そのときにあてにしたのは、やっぱり通信社のサイトやCNNなどのニュースサイトだった。自分が信用しているのは、いまのところこういうマスメディアということだ。ちょうど、ITmediaにTwitterとマスメディアの連携に関する記事が掲載されている。

 この記事にあるように、マスメディア側がTwitterにアプローチし始めており、活用方法を模索しているというのがいまの現状。効果が発揮できているかといえば、まだまだ疑問だ。どう使えば効果的かなんて話は、これから徐々に固まってくるのだろう。とはいえ、これだけユーザーが増えているので、Twitterが確実になんらか影響力のあるメディアに育っているのは確実のようだ。

 今回のデマのように、Twitterではものすごい勢いで噂が広まる。これは、かなり恐ろしいと感じるくらいの影響力だ。ブログや2chなどの比ではない勢いを感じた。この現象を目の当たりにすると、マスメディアがどうTwitterを使うかだけでなく、ユーザー側がどうTwitterの情報と付き合うのかも、これからは真剣に考えたほうがよさそうだ。

 ただし、今回の件でちょっと救われた感があると思ったのは、噂が広まると同時に自浄作用も急激に働いたこと。デマがいつまでも一人歩きしなかったのだ。そういうところも、Twitterって興味深いメディアだなぁと思うところ。Twitterの本質というか、この先どう成長するかを突き止めるためにも、もうすこしフォローする人を増やしてみようかなと思うのだった。

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