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徴兵制度ではなく徴農制度ってどうだろう

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 温室効果ガス削減についてつらつらと考えを巡らせていた。数字をこねくり回して外交政治の材料にするのはとりあえず置いておいて、根本的には大きく温室効果ガス排出量を削減し、地球が灼熱化するのを防ぐにはどうしたらいいかだよなぁと、改めて思うのだった。

 そんなことを考えていて、ふと頭に浮かんだのが徴兵制ならぬ徴農制。一定の期間みんな農業に従事して、国内の食糧自給率を上げるというのは案外いいんじゃないかなぁと。徴農に参加したあとのきちんとした優遇措置(その後の仕事とか、なんらかの資格の取得とか)があれば、けっこうまくいくんじゃないかと妄想。水田なんかが増えると気候調整の機能も働くし、なによりも食料を遠くから運ばなくていいわけだし、食の安全にも寄与するはずだ。

 今回の2005年基準で15%削減という目標値は、ある意味で妥当なものであろうし、それなりにチャレンジングな数字であり、この数字でも世界のリーダーシップをとれるというのは、あながち間違えではないのかもしれない。とはいえ、これは既存の産業構造をなんら変えずにおこなおうとする場合の話であり、そもそもそれでは温暖化というか灼熱化は防げないのではないだろうか。

 もっと根本的に産業構造を変え、人々の価値観の変化にも踏み込んだ対策が必要なんじゃないかなぁと思う。そう考えたときに頭に浮かんだのが、先の徴農制度だったわけだ。これが本当にうまくいくのかと言われれば、大きな自信はない。けれども、既存の産業構造の枠組みの中で地道に省エネ努力をするだけでなく、もっと大きな変化が今必要とされているのではないかなぁとは思う。そのときに、日本はじつは農業というものをもう一度見つめ直したほうがいいのではないかなぁと考えるのだった。

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