生産されたペットボトルが回収され再びペットボトルになるのはほんの2%
先日、とある勉強会に参加した際に、ペットボトルがリサイクルされ再びペットボトルになるのはどれくらいだと思うかという質問があった。
ぜんぜん予想もできなかったのだけれど、1割くらいかそれ以上はまさかあるだろうと思った。最近の自分の周りのゴミ回収の状況を見ても、ペットボトルはそれなりにリサイクルに回されているように思ったからだ。
ところが、講師の人によると、2%くらいかそれ以下じゃないだろうかとのことだった。まあ、この問題にはちょっとからくりがあって、ペットボトルのリサイクルの率がこんなに低いというわけではない。ボトルがリサイクルされてボトルになって返ってくる率だからこんなに低くい数字になるのだ。
PETボトルリサイクル推進協議会のページにある報告書の数字を見てみると、まずは回収される率は2007年度で69.2%となっている。これは、世界的に見てもかなりの高水準。回収したペットは、ペットクズに加工されるのだけれど、そのうちの50%超はなんと海外に輸出されてしまうらしい。輸出先は、主に中国や香港だとか。残りの国内でリサイクルされる半分弱のペットクズの内、繊維に加工されるものが41%、シートが50%、ペットボトルが5%となっている。つまり、回収されたものの半分弱の5%ということで、先の数字の2%という数字が導き出されるわけだ。
数字的にはこのような話らしいけれど、勉強会の講師の方の話によると、市町村などで回収されたペットボトルのすべてが、かならずしもリサイクルには回っていないだろうとのこと。ペットクズの価格の変動などもあり、採算がとれずにやむなく捨てているという状況も多かれ少なかれあるらしいとのことだった。
せっかくリサイクル用に集めたものが、実際には国内ではリサイクルできずに輸出されていたり(輸出しちゃいかんというわけではないけど)、場合によっては捨てられているかもというのは、ちょっとなんだかなぁという感じ。ペットクズを輸送コストとエネルギーかけて輸出してしまうと言うことは無駄に思えるし、結局は生産のために多くの再び原料を海外から調達することになる。なんだか、リサイクルのサイクルが完成していないような。もっと、国内で確実にリサイクルするような仕組みには、できないものなのか。そういうところに投資することこそが、必要なんじゃないかなぁと思ったり。
とりあえずは、自分の生活のなかでは、なるべくマイボトルを使うということくらいしかできないかなぁ。