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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

太陽電池は印刷する

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 もう、10年くらい前になるだろうか。新宿の居酒屋で飲んでいたときに、隣にいた外国人の方と意気投合したことがある。

 そのときは、たまたまラグビーオーストラリア代表チームであるワラビーズのレプリカジャージを着ていて、それをきっかけに話しかけられたのだ。その方はオーストラリアの方で、ラグビーが好きなのか、誰のファンだみたいな話になり、つたない英語で楽しく会話した。さまざまな話をした後で、おもむろに彼がきれいなお札を取り出して、破ってみろと言う。このお札、化学繊維の一種となるポリプロピレンを使っているので、簡単には破ることができないのだ。彼は、このお札がけっこう自慢だったようで、そのままその5ドル紙幣を記念にくれたのだ。

 なんてエピソードをふと思い出させるようなニュースが。http://www.technobahn.com/に「オーストラリア政府機関、印刷機で太陽電池セルを印刷する新生産方式を確立」という記事が掲載されている。これ、このオーストラリアのポリプロピレンのお札を印刷する技術を応用して、太陽電池のパネルを印刷する技術を開発したというニュースなのだ。これにより、大量生産可能な太陽電池セルの新生産方式を確立することに成功したとのこと。

 へー、お札の印刷技術から太陽電池か、発想の転換がすばらしいなぁと至極感心。オーストラリアなら、太陽電池を活用できる土地も多そうだし、一気に普及して、同国が今後は太陽電池発電の国際的なリーダーになるかもしれないなぁと思ったり。しかし、こういう革新的な技術が、日本から出てくればいいのになぁと思うことしきりだったりもする。

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