オルタナティブ・ブログ > むささびの視線 >

鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

再生可能エネルギー

»

 再生可能エネルギーというのをご存じだろうか?

 おおざっぱに言うと、いわゆる自然由来の無尽蔵にありそうなエネルギーのこと。いわゆる化石に燃料に依存するエネルギーは、その源が枯渇することが懸念されるわけだが、太陽熱(光)、風力、地熱などから得られるエネルギーは、まあ人間がこの先に地球上で生きていく間はおそらく枯渇はしないんでないかなというものだ。再生可能エネルギーを、CO2を排出しないエネルギーと言い変えても間違えではないだろう。

 とはいえ、自然エネルギーというような言い方をしたほうがなんだかしっくりくる。が、化石燃料だってある意味自然から得られるものだから、そのあたりを区別するために再生可能エネルギーなんて言うのだろうか。ウィキペディアの説明には、

自然界に存在するエネルギー流に由来し、かつ自然界の営みによって利用するのと同等以上の速度で再生されるエネルギー源(またはそこから発生するエネルギーそのもの)を指す(再生されなければ、定義から外れる)。

と説明がある。これを読んでもなんだか「再生」という言葉にはちょっと引っかかってしまう。再生可能というと、エネルギーそのものがなんらか再生して再利用できるのかなと考えてしまうのは、私だけだろうか。太陽熱とかって再生されているわけではなく、際限なくというか滞ることなく地球に降り注がれている状況だと思う。

 そんななかで、ヒートポンプというのを再生可能エネルギーに加えるべきだという考え方あるそうだ。これについて、19日の日経新聞の朝刊に15段の広告(ヒートポンプ・蓄熱センター提供)が掲載されていた。あらあらな説明をするならば、ヒートポンプは空気の熱をエネルギーに変えるというもの。詳細はここでは説明しないが、これのほうが「再生」という表現にはぴったりくる。

 欧州、とくにドイツなどではヒートポンプを再生可能エネルギーの定義に加えており、国として積極的にこれを使うことを推進している。そのおかげで、ヒートポンプ関連の技術、ビジネスが一気に大きくなった事例があるそうだ。日本でもヒートポンプ技術としては高いものがあるけれど、位置づけとしては再生可能エネルギーになっていないので、これまではCO2排出削減などとは切り離して進められてきたようだ。ヒートポンプを自然由来のエネルギーとうまく組み合わせると、CO2を出さないということにはかなり貢献する可能性があるとか。このあたり、日本が環境立国としてやっていくには、けっこうキーになりそうな技術だと思った次第。

 今回いろいろ情報を調べていて、なんだか「再生」という言葉にひっかかってしまいあちらこちらにアクセスしていた。そこからヒートポンプの話に脱線したりで、まだまだ興味は尽きない。自分が知らないエコ関連の話がたくさんあるなぁと、つくづく実感。

Comment(0)