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原発から得られる電気はクリーンか?

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 30日の日経新聞朝刊の社会面に、「原発『クリーン』広告は不適切」という記事が掲載されていた。

 電気事業連合会が雑誌に掲載した「原子力発電はクリーンな電気の作り方」という広告のコピー表現はいかがなものかということで、日本広告審査機構(JARO)が「なじまない」という裁定をくだしたとか。JAROが原発の広告に注文をつけるのは、かなり異例なことらしい。

 これに対し電気事業連合会は、承伏しかねるということでJAROに再考を求めているとか。

 私も、個人的には原発を「クリーン」と言い切るのはちょっとというか、かなりひっかかるものがある。事故による放射能漏れの怖さもぬぐえないし、廃棄物の処理についても後世に付けをまわしているようですっきり「クリーン」と言うにはかなり抵抗感がある。

 とはいえ、原発は現状でCO2を発生しないエネルギー源であることは間違いない(原子力発電所を作り維持、運営するのにはCO2が発生するけれど、発電行為そのものからは二酸化炭素が発生しないと言う意味ではだけれど)わけで、これは地球温暖化対策の面からはたしかに効果のある発電方法とも言える。

 で、広告のはなしだけれど、原発で「クリーン」を売りにする必要はないんじゃないかなぁと。CO2排出量削減が叫ばれているいま、あえて原発がクリーンなのだと主張することは、CO2じゃない面ではクリーンではないけどねと言外で言ってるようなものではと思ってしまうのだが。

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