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Oracle Exadataが何かが、半年ぶりに判明した

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 2008年9月にサンフランシスコで開催されたOracle OpenWorld。オラクルCEO ラリー・エリソン氏が、嬉々として紹介したのがOracle Exadata。当時は、詳細な説明がなく、いまひとつどんな仕組みになっているかよくわからなかった。

 そのOracle Exadataが、本日から日本でオーダー開始ということで、記者発表会が開催された。会場は超満員、追加で椅子を入れて対応するほど多くのプレスが集まっていたのにまず驚いた。

 詳細は、上記の記事を参照してもらうとして、簡単に言うならばパラレルクエリーエンジンをもったインテリジェントなストレージが「HP Oracle Exadata Storage Server」だ。で、これとOracle Database、InfiniBandのスイッチなどを組み合わせてデータウェアハウスに最適化されたラック形のマシンが「HP Oracle Database Machine」ということ。

 まあそんなことはしないだろうけれど、HP Oracle Exadata Storage Serverは独立したストレージとして動くので、もしかしたらOracle以外のデータベースでも動くのかもしれない。もちろん、Oracleのパラレルクエリーを、そのデータベースがしゃべらないと性能は発揮できないだろうけれど。

 他のデータベースで使えるかどうかはまあ重要じゃないにしても、これがいいのは基本的には既存の技術を組み合わせて実現しているというところ。なおかつそれらは、基本的に標準的なテクノロジーなのだ。革新的な全く新しいテクノロジーを生み出したのではなく、クエリーエンジンをストレージ側で持ってしまうという発想の転換がポイントだったわけだ。(HP Oracle Database Machineの7千万円という絶対金額はともかく)既存の標準的な技術の組み合わせだからこそ、安価に実現できたというわけだ。

 発想の転換によって、考えてもみなかった力を発揮するものがまだまだ世の中にはたくさんありそうな気がしたのだった。

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