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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

2009年のキーワードは仮想化、でもサーバーじゃなくてストレージ

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 1月も残り少なくなったが、今年のIT業界のキーワードとしては、引き続き仮想化を挙げることができる。とはいえ、サーバー仮想化はどちらかというと当たり前の技術として裏方にまわり、表舞台でスポットライトを浴びるのはストレージの仮想化かもしれない。

 ITmediaのAdminITでは、ストレージの最新の活用状況についての特集が始まるようだ。詳細記事は、これから順次掲載されるようだけれど、とりあえず上記のプロローグ的な記事が掲載された。ここで取り上げられている、ストレージの仮想化や重複排除といったことは、昨年来個人的に注目していてベンダーからも何度か話を聞いているものだ。

 中でも注目しているというか、不況下の2009年でも採用が進むのではと考えているのが、ストレージの仮想化。不況だろうがなんだろうが、企業が扱う情報は爆発的に増えている。日本版SOX法に対応するために、あらゆるビジネスの活動を記録するのはもちろん、そういった規制対応だけでなく厳しいビジネス環境の今だからこそ情報を蓄積、活用し企業競争力をアップする必要がある。そうなれば、当然ながら情報を格納するストレージは、増やさざるを得ない。

 とはいえ、新規の投資は極力抑制される状況であることも事実。そうなれば、最小の投資で最大の効果を発揮する方法が必要だ。その1つがストレージの仮想化だと思っている。新規に大きなストレージを導入することができなくても、仮想化の仕組みを採用することで、あたかも大きなストレージを導入するような状況を生み出せるだろう。仮想化なら実際の物理的なストレージの追加は、予算の目処がついたときに最大のコストパフォーマンスを得られるものを導入すればいい。

 ストレージの仮想化はいいことばかりのように書いたが、当然ながら導入時に注意すべき点もあるはずだ。そのあたりの情報提供を、今後のこの特集記事には期待したい。

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