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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

エコ・レンタルでEvery Day is Earth Day

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 GreenITというならば、省エネで二酸化炭素排出量を減らしましょうというのは、もはや当たり前の取り組み。やるならもう一歩踏み込んで、カーボンオフセットまで考えたほうが、よりCooooolなのですよ。

 ということで、今日のEMCのエコ・レンタルの発表は、その一歩踏み込んでGreenITな話だった。

 詳細は、上記の@ITの記事に譲るとして、ベンダーがいくら省エネの技術的な努力はしても、ITの仕組みを使う限りCO2の排出量をゼロにすることはできない。とはいえ、その際に排出権と組み合わせることで、少なくともEMCの製品を使っている部分だけでも、カーボンオフセットするというのがこのエコ・レンタルのサービスだ。記事にもあるとおり、これを選べば排出権の分だけ費用は嵩むわけだが、全体のレンタルの費用に対して、現段階では排出権の価格は安いので、通常であればディスカウントの中に入れ込めそうであり、ユーザー側の負担が大きく増えると言うことは今のところはないとのこと。

 明確な目標は設定されていないが、EMCの諸星社長が言うところでは、レンタルを利用する顧客のうち8割という高い割合で、排出権付きのこのレンタルのプログラムを採用してもらえるのではないかとのこと。ある意味希望的ではるけれど、極めて前向きな予測をしていた。たしかに、多くの企業が多少コストが嵩んでも排出権付きを選ぶとなることは、望まれるところである。

EMC Earth Day

 この仕組み、世界では日本が最初のものだという。ヨーロッパは排出権取引にも関心が高いので、やがて同様なサービスが行われるかもしれない。しかしながら、米国は排出権取引には、必ずしも諸手を挙げての賛成という状況ではないらしく、今後どう展開されるかは未定のようだ。

 個人的にも排出権取引って、当事者自らが二酸化炭素の排出を減らす努力をしないので、たんに権利を買えばいいというのはちょっと疑問ではある。むしろこの取引を商売にして儲けようという動きも見て取れて、これだけに注力するのはためらわれる部分でもあるのは事実だ。とはいえ、企業のなかで率先してこういったことに注目し、負担すべき費用はきっちり負担するというようになることは、大いに歓迎されるべきところだ。あとは、排出権の費用が確実に世界の二酸化炭素排出量の削減に結びつけばいいのだから。

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