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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

GreenITというならばここまでやって欲しいかも

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 先週参加した記者発表会で、書こう書こうと思っていながらタイミングを逸したものがある。BIベンダーのSASが発表した、GreenIT対応の製品の話だ。

 内容の詳細については、上記のITmediaの記事を参照して欲しい。GreenITは昨今のIT業界のもっとも大きなキーワードかもしれない。これには、2つの方向性があると言われており、1つがITシステム機器そのものが排出する二酸化炭素を削減するというもの。もう1つがITシステムを利用することで効率化を進め、結果的に二酸化炭素の排出量を減らそうというもの。

 どちらも大いにやるべき事であり、これが注目されることは地球環境にとってはいいことだろう。まあ、もともとITは作業を効率化するために導入するものであり、それをまっとうに活用できていれば、おのずとエネルギー消費量が削減されるはずではあるのだが。

 とはいえ、ある部分だけで仮に二酸化炭素を削減できたとしても、トータルではどうなのだろうか。たとえば、現状のハードウェアを新しい省エネ型のものに替え、システムを集約できればたしかにその部分の二酸化炭素排出量は減らせる。しかし、その新しいハードウェアの製造や調達ためにどれくらいの二酸化炭素が排出され、さらに旧いマシンを廃棄するにはやはりどれくらいの排出がなされるのか。

 あるいは、サプライチェーンの効率化を図り、物流拠点を1カ所に集約して在庫も減らす。これによる効果はもちろんあるが、運送面では遠距離の配送となり二酸化炭素排出量はむしろ増えてはいないだろうか。エコシステムで考えるなら、こういったところまで考慮したいところではある。

 実際に、どこまで影響するか考えると、途方もなく範囲は広がりそうで収集がつかなくなりそうだが、まずは1つ先のところまで考えることができれば、次のステップでさらにその先というように段階的に広げることはできるそうだ。

 上記のSASの仕組みを導入すれば、すぐにこのトータルでのエコシステムが実現できるというわけではないが、ビジネスのKPIに二酸化炭素排出量削減を設定できるというのは、かなり先進的な取り組みだと思う。旧来のKPIといえばコストや売り上げに結びつくものだけだったが、これからは社会的な責任であるとか、このような二酸化炭素排出量のようなもののも、コストと同様にきわめて重要なものになってくるだろう。

 きっかけとして省エネから入るのは大いに結構、ただそのために新たに導入する製品なりがどうやって出来上がってきたのか、そういったことにも目を向けながらGreenITを進めないと、2050年に世界中の二酸化炭素排出量を半減するといった厳しい目標の実現には、至ることは到底できないと思うのだった。

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