国がやってる振り込め詐欺
先日、テレビを見ていたら、一連の年金関連の不祥事というか、対応の杜撰さなどを指して「国がやっている振り込め詐欺」みたいなものだと表現されていた。確かに信用して振り込んでいたのに、着服されたり支払いがなされなかったり。ボーナス返すとかの目先のことだけではなく、根本的な仕組みの浄化が望まれるところだ。
窓口で納付したものを、職員が着服するといったことが頻繁にあったとも聞く。言語道断、真実ならモラルの問題ではなく犯罪だ。これでは、振り込め詐欺と言われても弁解のしようがないだろう。
もう1つ最近この関連で気になっているのが、社会保険庁のシステムに莫大なお金がかかっているという報道。05年度は年間計約1,140億円が社会保険庁からシステム関連の支払いとして発生しているとか。そのうち840億円が、NTTデータに支払われていたとか。1,140億円の売上げというと、中堅以上で数千人規模の従業員を要する企業の年間売上げに相当するだろう。
いったい、この金額の内訳はどうなっているのか、ITシステムの提案や営業なりに関わっている人であるならば、かなり気になるところではないだろうか。さまざまなライセンスや保守費用も、含まれるのかもしれない。とはいえ、莫大な金額だ。現場はそれなりに苦労するのかもしれないが、こんな仕事を獲得できたら夢のようだ。
ちなみに人月に換算すると、月単価250万円と高めで計算しても年間で45,600人月ぶん、1ヶ月でも3,800人月ぶんある。見積もりの内容が適切だったとしても、システムの開発、維持、運用管理としては、ちょっとお金かかりすぎてるように思うのだが。
新たな年金ICカードのシステムをお金をかけて作るというのならば、現状のシステムに関わる費用の内訳を明確に示してからにしてもらいたいと思うのであった。