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自分の職業情報を調べてみる

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 独立行政法人の労働政策研究・研修機構が、キャリアマトリックスというサイトを公開した。職業についての総合的な情報システムで、約500種類の職業情報にアクセスできるというもの。

 求人情報サイトなどにも、独自の調査による職種ごとの平均賃金などの情報があるが、ここでは国勢調査の結果や厚生労働省の労働統計一覧にある賃金センサスの数値などの情報から、細かい数値を得ている。

 ちなみにプログラマーという職にある人は、国勢調査によると全国に777,487人いるそうで、月の平均労働時間が177時間、平均賃金が年俸で431万8,500円となっている。

 システムエンジニアで検索すると、就業者の人数がプログラマーと同じなので、どうやら国勢調査上はプログラマーもシステムエンジニアも同じ枠のなかにあるようだ。賃金センサスの数値は、月平均労働時間が180時間、平均賃金は年俸573万2,000円と大幅に上昇し、平均年齢は33.3歳となっている。システムエンジニアはアプリケーションスペシャリスト、ソフトウェア開発者、プロジェクトマネージャー、ITアーキテクトに区分されているが、統計数字はすべて同一だ。

 マーケティングをキーワードにすると、マーケットリサーチャーはヒットするが、いわゆるベンダーのマーケティング担当という区分はないようだ。広報で検索すると広報事務員がヒットするが、残念ながら賃金センサスの情報は載っていない。

 さて、皆さんの職業、職種はどのような情報となっているだろうか。ちなみにキャリア分析ナビという機能があり、なりたい職業の方向性や経験職務を選ぶと職歴から推定される仕事能力を表示したり、それに応じた職業が一覧表示される機能がある。将来的には、ハローワークでの職業選びに利用したりするようだ。

 英国では、全国職業資格(National Vocational Qualifications)というのがあり、労働者のスキルレベルをチェックする仕組みがあるそうだ。自分がどういう職業に向いているかが客観的にわかるようになっていて、求人企業にとっては働く前にスキルレベルがわかるので、職に就いてから求める能力とのあいだにギャップが生まれることが少なくなるとか(真相は定かではないが)。先の仕組みも、今後はこういうスキルチェックの仕組みと連動してくると、より便利なものに進化しそうだ。

 ちなみに、このキャリアマトリックスのサイトだが、システム能力の問題なのか、アクセスの集中のせいなのかはわからないが、私がアクセスしたときはときどきタイムアウトしてしまうことがあった。全国のハローワークで使うようになると、さらに遅くなるのではとちょっと不安になるところだ。

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