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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

我が国総人口のわずか0.7%のうちの1人だった

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 この0.7%という数字、2005年度末時点での住民基本台帳カードをもっている人の割合だそうだ。ほんの0.7%では、これを利用した新たな電子政府の取り組みもままならないのは容易に想像がつく。

 そもそもこの住基カード何に使うのかというと、従来の印鑑証明書カードの代わりになるので、印鑑証明書や住民票を取得するときに利用できる。印鑑証明書や住民票なんて、年に1、2度取得する必要があるかないか。それ以外の利用法としては、そう、唯一電子政府的には電子納税に使っている。

 ところが、電子納税の利用率はわずか1%とのこと。電子納税が普及しない原因と電子政府がうまく進んでいないことには、直接的な関係はないかもしれない。しかしながら、これらに関する興味深い記事が、ITmedia アイティセレクトに「鳴り物入りでスタートした電子政府だが…」というタイトルで掲載されている。

 記事によると、4,500億円もの巨額な税金が投入されたプロジェクトの中身は、そのすべてがとは言わないがだいぶ杜撰なもののようだ。これが事実ならば、担当者のだれかが責任取って辞職するとかにはならないのだろうか。民間だったら、左遷、降格されるか首が飛ぶような話に思えるのだが。

 全面的に政府、省庁サイドが悪いというわけではないかもしれない。請け負ったベンダーにももちろん責任の一端はあるのだろう。毎度こういう話を耳にすると、足りなくなればお金はまた税金から補充すればいいのか、こんなことのせいで消費税率引き上げだけは勘弁して欲しいと思ってしまう。ここ最近、IT業界の景気が徐々に快復している雰囲気はあるが、その快復要因がこういった「無駄で無意味な公共案件」のおかげ、ということだけはないと信じたい。

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