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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

オラクルはOSをもつのか

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 先日、とある席で「オラクルがOSをもつのも楽しいかもしれないね」という話を聞いた。これを語ったのは、じつは米国オラクルでもそれなりのポジションにある人だった。

 この発言、もちろん正式なものではない。「オラクルにあと足りないのはOSだけだから、それをもつのもいいかもね」という、個人的な見解だと思われる(ということにしておこう)。ちょうど同じ日に、マイクロソフトのCRMアプリケーションであるMicrosoft Dynamics CRM 3.0の説明を聞いていて、こちらはこちらで、OS、データベース、ミドルウェアそして新たにパッケージアプリケーションというソフトウェア全方位装備で、あと足りないのはハードウェアだけという絵をみせられたところだったので、オラクルがソフトウェアで足りないOSをもつのも確かに一理ありそうな話だと思った次第。

 単純に考えるのならば、オラクルがもつOSはどこぞのLinux ディストリビューションかなと予測するところだ。しかしながら、私が想像したのはバーチャル環境。VMwareでいうならばInfrastructure、あるいはXenのようなもの。いわゆるホストOSがあってゲストOSを動かせる仕組みではなく、ハードウェアのすぐ上で直接バーチャル環境を実現する仕組みのほう。これをOSとは呼ばないかもしれないが、特定のソフトウェアを動かす環境と考えるとOSと呼べないこともないような。

 この仮想環境の上で、最初からRAC(クラスター)構成のOracleを動かす。そのプラットフォームは、オラクル専用みたいな発想だ。1台で可用性、信頼性のあるGridコンピュータが実現できます、というのをオラクル自前の製品だけで提供できることに。アプライアンス的に市場に投入すると、簡単導入でメリットが大きそう。

 で、VMwareはいまやEMC傘下なので、あらためて買収ってことにはならないだろう。Xenのほうは、どうだろう。オープンソースを買収というのはちょっと違うかもしれないが、なんらか方法なりはありそうな気もする。自分の知識がないのでわからないが、世の中に同様な仮想環境がほかにもあるのだろうか。

 さて、この話、真実味はあるのか、たんなる噂話にすぎないという結末か。

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