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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

無駄に明るい

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 学生時代、研究の対象が青森、秋田の県境にある白神山地だった。何度か足を運び、キャンプをしながら沢を登ったりブナ林を歩いたりした。夜には空に満天の星が輝き、天の川の星明かりで影ができることに驚いたり。人工の灯りががまったくない山の中にいると、蝋燭の炎のわずかな明るささえもが、頼もしく感じたことを憶えている。

 東芝ライテックが、電球ソケットで使えるLEDランプを発売したとか。前々から、こういうのがなぜ出てこないのかと思っていた。自動車のウィンカーや信号機などLEDライトはどんどん用途を拡大している。家庭用に消費電力の小さいLEDライトが、簡単に利用できるようになればいいのにと思っていた。まだまだ明るさは足りない面もあるようだが、消費電力の少なさと耐久性は魅力的だ。これなら、防犯上点灯したままにしておきたい電灯などに使っても、電力消費を気にする必要はなさそうだ。

 先日の夏至の日、「100万人のキャンドルナイト」というイベントが開催されていたことはご存じだろうか。これは、2001年に当時のブッシュ政権のエネルギー政策に反対して、カナダで「自主停電運動」がおこなわれたことが起源だとか。2時間電灯を消して、環境問題やエネルギーについて考えるもよし、たんに蝋燭の灯りのなかでゆったり時間を過ごすのよしというものだとか。東京に住んでいるとよく分かるが、世の中無駄に明るい気がする。LEDランプや蝋燭の灯りで、暗さを楽しんでみるのもいいかもしれない。

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