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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

ミサイルを買う前に

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 朝日新聞に防衛庁幹部の「職場からすべての私物パソコンを排除する必要がある」と判断したというコメント記事があった。警察庁もなにをいまさらの、ウィニー使用厳禁の通達を出したとか。

 ノンバンクなどでは、コンピュータルームに入る際には、ノートPCやフロッピーディスクはもちろん、携帯電話やUSBメモリに至るまでいっさいの持ち込みを禁止なんて例は数年前から珍しくもない。そういった規制を作っても業務ができるように、業務プロセスそのものを変えているのだ。警察や防衛庁は、規制だけは作ったが現実の業務プロセスの検証はおこなわなかったということだろう。

 現場にPCが支給されないから自前のPCをを持ち込む、捜査にはPCが必要なのだから仕方がないというのが現場の言い訳か。規制だけを作りそれがきちんと運用できるかは二の次というのでは、まるで意味がない。ときに、理屈じゃなく規則に従うことを一般市民に強いてくる警察組織がこんなだと、なんだか腹が立つやら情けないやら。扱っている情報の重要性を、理解していないのだろうか。

 防衛庁の件は、こんなことで日本の防衛は大丈夫かと不安になる。セキュリティの先端をいっていなければならない組織の体たらくだ。ミサイル買う前に、業務用のシンクライアントを職員全員分購入したほうがいいのでは。ともかく、今回の件が、関係者を処分したりすることだけで済んでしまわなければいいのだが。

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