パソコンスクールに通い続ける理由
わたしの教室は、月謝制で、毎日通っても、月に一度も来れなくても、料金は変わりません。
なので、なるべく多く通った方が「お得」です。
なので、ほぼ毎日通っている方や二日に一度など、ご自分でペースを決めている方が多くいらっしゃいます。
いくら「お得」と言っても、数多く通うのは大変なことだと思います。
それでも、ちゃんと通うことが出来るのは、スポーツクラブの後に寄る方、整形外科に行く日は顔を出すと決めている方、散歩コースに組み込んでいる方など、うまく「習慣」にされているようです。
「習慣」にして、通い続けるのには理由があります。
パソコン教室に通う理由は、人それぞれ違います。
理由、分かりますか?
パッと誰でも思いつくのは、「仕事で必要だから」というものですよね。
そういう方もいらっしゃいます。
「Excelを使うことになって・・・」、「Wordで文書を作るように言われて・・・」、「就職試験でExcelとWordの試験があるので・・・」など、必要に迫られて通い始める方々です。
中には「一週間後に、ExcelとWordで試験があるのですが、どんな問題が出るかは分からないので困っているのです」という方も。このときは、テキストを順に追っていては、毎日やったとしても、とても一週間では終わらないので、ヤマを張って、テキスト八冊分を駆け抜ける、という方法を取りました。めでたく試験を通過したときは、こちらも、うれしくなりました。今は、もう一度、じっくりとやり直して、理解を深めていらっしゃいます。
仕事とは関係なく、使えるようになりたい、と思う方も、もちろん、いらっしゃいます。
「家族はみんな使えるのに、わたしだけ使えない」、「パソコンを買ったが、まだ何もしていない」、「家にパソコンがあるけど、もっと、いろいろ有効に使いたい」など。
ご家族に教わればいいのに、とも思われるかもしれませんが、身内に対しては、教わる方も、教える方も、うまく出来ないようで、中には、「息子に内緒で来てるんです。こっそり出来るようになって、見返してやろうと思って」なんていう年配の方もいらっしゃいます。息子さんとの仲を思わず心配してしまいますが、よくよく話を聞いていると、実は「こっそり」どころかバレバレで、息子さんも、目的を持ってパソコン教室に通う親御さんを応援しているようです。
「昔、仕事で使っていたけど、よく分かっていなかったので改めて勉強したい」、「パソコンを使って何がどこまで出来るのかを知りたい」といった方もいらっしゃいます。「知識探求型」と呼べるこのタイプは、退職後の男性に多いように思います。真面目な方が多く、上着や帽子を必ず着用されて来るお洒落な方もいらっしゃいます。パソコン教室を職場のように感じているのかも知れません。
中には、次の予約を取るとき、翌日に用事がある場合などは、「すみませんが、明日はお休みを頂きます。明後日は○○時に来ますので・・」と丁寧に謝る方も。そんな謝られても困るのですが。
パソコン教室に通う理由、パソコンが使えるようになって、出来るようになって、何がしたいのか、どうなりたいのかは人それぞれです。
共通しているのは、出来なかったことが、出来るようになったり、知らなかった機能を知ったり、作品を苦労して完成させたときの喜びや感動、達成感です。
「こんなことが出来るですねー」と楽しそうにマウスをクリックしたり、「先生、出来ました」と笑顔で作品を見せてくれたりすると、こちらまで、楽しくなってきます。
そう。いくら、立派な理由や目的があっても、楽しくなければ、続けるのはツライと思います。
パソコン教室に通い続けている生徒さんを見ると、本当に、楽しそうに取り組んでいらっしゃいます。
「楽しい」というのが、続けるための一番の原動力なのですね。