年初、去年の記事を振り返って変化したこと、しなかったこと【読了目安: 3分】
あけましておめでとうございます。
フォトグラファーの御園生大地です。
新しい年がやってまいりました。
2011年12月28日の「IT業界は、進んでいます」というエントリーからスタートしたこのブログも、お陰様で無事に1年続けることができました。
お読みいただいている方には、改めて、御礼申し上げます。これからも、何卒よろしくお願い致します。
世の中の変化は、ますますスピードが増して行く一方です。
グローバルIT社会において、先進国では一体どういった変化が起こっていくのか?
昨年の初め頃とは、考え方が変わってきた部分と変わらない部分が、はっきり別れてきた感があります。
今年も大きな変化がいっぱい起こってくると思うので、私の考え方も、今年の終わり頃には大きな変化を余儀なくされている部分が沢山出てくるでしょう。
それでも自分の脳内スキーマを上書き更新しながら、考え続ける、というのが大切なことだと思います。
今回は、年初の記事であるので、昨年年初あたりに書いた記事のポイントとなる発言をピックアップして、今と変わっている部分、変わっていない部分を考察したいと思います。
まずは「IT業界は、進んでいます」(2011/12/28の記事)から
IT業界は、進んでいます。
私も含めたフォトグラファーの業界は、遅れています。
これは変わらず今でもその通りだと思います。
ただし今は、フォトグラファーの業界が特別遅れているかというと、ちょっと違うかなとも思っています。
インターネットテクノロジーの進化は凄まじく速く、他の全分野を根底からひっくり返すパワーを秘めた、唯一無二の分野なのではないかと。
当時の私は不勉強で、そこまで理解が及んでいなかったように思います。
世間的には、ITテクノロジーのパワーが振り向けられるのはエネルギー分野であると言われますが…果たしてどうなるのでしょうか。
日本という国が今以上に世界の変化から遅れをとることがないように…微力ながら草の根の努力を続けたい一心です。
次に「2012年、マルチクリエイターのすすめ」(2012/01/01の記事)から
それが「マルチクリエイターのすすめ」です。
変化の激しい時代に一番危険なのは、何でしょう?
私は、「ひとつのものに依存するリスク」だと思います。
この会社が潰れたらアウト。この国が潰れたらアウト。この職種がなくなったらアウト…。
今は全て起こりえることであり、こういった状況を放置するのは非常に危険です。
だから、これからの技術者は「一つの道に邁進する」のではなく、「みっつの道に邁進する」のが良いと思います。
ますますこの戦略の重要性は増していると思います。リンダ・グラットンさんは著書「ワーク・シフト (孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>) 」(プレジデント社)の中で、「連続スペシャリストへのシフト」という表現を使っていますが、同じことです。
連続スペシャリストへのシフトを目指すうえで、IT業界を参考にしようとして眺めた場合、今年がどんな年だったかと言えば、
「スタートアップをいかに軌道に乗せるか」のノウハウが表に出るようになってきたのが今年だったのかな、という気が個人的にはしております。
PDCAサイクルを回すスピードを上げる。とにかくこれだと思っています。
これを達成するために、ベストの環境を作り上げる。そのための一年にしたいと考えています。
そして、「マルチクリエイター同士のゆるやかなつながり の提案」(2012/01/15の記事)から
「車の電子カタログ用に、写真と動画と3DCGコンテンツを混在させてレイアウトしたいんだよね」と、言われたらどうでしょう?(写真とCGは任せて!って感じですが、動画が難しいところです。)
自分の手を出していない分野が含まれた案件です。これからはこういうことが頻繁に起こってくると思います。
全部自分で習得したら? 泥縄状態です。とても間に合いません。
急いでwebで専門家を探しましょうか? 信頼できる人かどうか不明な人に頼むのも、リスクがありますよね。
断る? 最悪それもやむを得ませんが、それでは自分の活動領域が狭くなっていく一方ではないのか…。
そこで、新しい時代に対応したマルチクリエイターの方と、普段からゆるやかなネットワークを作っておいて、案件ごとにチームを組んで解決する、というのはいかがでしょう。
題して、「マルチクリエイター同士のゆるやかなつながり」構想。
現状私は、「マルチクリエイター同士のゆるやかなつながり」を構築するレベルには到達していない、というのが正直なところだと思っていますが…これは必須ではなくなるかも?と思っています。
なぜなら、「急いでwebで専門家を探しましょうか?リスクがありますよね。」という部分が、クラウドソーシングシステムの発達で、大きく変わっていくと思われるからです。
web上で高い格付けを誇るクリエイターになら、会ったことがなくても、気軽に案件を依頼できるかもしれません。
こうやって振り返ってみると、書いた時点では普遍性を持つ内容であると確信して書いていたような部分でも、時代の変化に耐えられなかった記述もあるくらいで、変化の大きさを改めて思います。
しかしながら、今年一年で私の生計を支えていたのは変わらず写真撮影で、新しい案件の収入が既存の商売の収入をひっくり返す気配は私個人ベースでは見られませんでした。
「だから、このままでいいんだ、新しいことをやる必要はない。」とは、到底思えないのですが、「必要以上にジタバタするのも避けるべき」とも思っています。
今年の終わり頃、私の仕事内容、肩書きはどんな感じになっているのでしょうか。
基本的にはそれはニーズが決めることであり、どちらに行っても楽しめるような柔軟性を持ち続けたいなあと考えております。
本年も一年、何卒よろしくお願いいたします。
月1回。1日に更新予定。 「グローバルIT時代のフォトグラファー」
(次回は、2月1日のam6:00にアップ予定です。)