スマートフォンは成熟しきったのか?【読了目安: 3分】
当エントリーをご覧いただきありがとうございます。
フォトグラファーの御園生大地です。
日本の3キャリア全てがiPhoneを取り扱うようになって、キャリア総合ランキングがiPhoneで埋め尽くされている…と言いたいところですが、トップ10全てiPhoneで独占とはいかなかったようです。(10位にXperia Aが踏みとどまった模様。)
ほかにも、iPhone5cが伸び悩んだり、16GBモデルでiPhone5sよりiPhone5の方が売れていたりと、よく見るといろいろ興味深い現象が生まれています。
docomoツートップ戦略の時は、ハイエンド機であるGALAXY S4より、普及機であるXperia Aの売上が上回ったのですが、iPhone販売においてはハイエンド機である5sが普及機である5cを上回っているのも面白いですね。
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1309/27/news037.html
こういった動向には様々な要素が影響しており、詳しい傾向の分析は専門家の方の見解を楽しみにしたいところなのですが、あくまで一人のiPhoneユーザーとして、最近ちょっと気になっていることがあります。
私はiPhone3GSからのユーザーなのですが、当時は
「どうしてこの電話を日本メーカーが作れなかったのか」「iPhoneと日本の携帯の何がそんなに違うのか」
という分析が盛んになされていた記憶があります。
当時は新しく世の中が変化していく空気にワクワクする一方で、同時に日本製品が負けているような状態に悔しくも感じて、複雑な心境でそういった記事を読んでいました。
曰く
「日本メーカーは既存技術の延長線上に不要な技術をくっつけていく、退屈なスペック競争に明け暮れている。」
「それに比べてAppleは誰も見たことがないような新製品で新しい市場、ルールを作り出す力がある。」
「Appleの広告は、新しい製品であなたの生活がこう変わると具体的イメージで訴えてくる。スペックの数字の羅列である日本製品の広告は魅力がない」
などなど…
こういった感じの論調が多く見られたような印象が残っています。
でも、iPhone5sは、どっちかって言うと「既存技術の延長線上でスペックアップしてきた機種」って感じが否めないような気がするのです。
スマートフォンの技術は成熟してしまって進歩の余地がないなんて話もあります。
でも、私は何かそうは思えなくて、むしろスマートフォンの黎明期にワクワクしながら期待していたような未来は、イマイチ来ていないままに勢いが止まってしまった…
って感じが、個人的にはしています。
依然としてスマートフォンで家中の家電を操作するのが当たり前にはなっていないし
(スマートフォンは家の中で部屋を移動するときにも必ず自分の近くに持っているので、電灯のオンオフとか、テレビを操作できたら便利だと思うんですけど…)
TVとネットの融合も進んでないから、ツイッターでタイムラインに流れてきたリンクをクリックするとその番組が見られるなんてことも到底起こりそうにないし…
ドアフォンを押したら、一番奥の部屋にいても手元のiPhoneで訪問者対応できたらいいんだけど…結局設備購入してまで自分も導入に踏み切ってないなあ…とか
こういったアイディアの一部が、既に製品として世の中にあったりするのは知っていますが、普通に世の中で見るほど普及はしていないのが現状だと思います。
便利なのはわかっているんだけど…普及もブレイクもなかなかしない…。
技術的には可能で、普及したら便利なのは確実なんだけど、人々に浸透していかないものって、まだまだ沢山あるような気がしてしょうがないんですよね。
となると、それが普及しないのは、新しい商品の魅力をスティーブ・ジョブズみたいに伝えられる人がいないからって気がしてならないのです…
今もう一度、Appleが輝いていた時代(←言い切っちゃってスイマセン)の、
「新しい製品であなたの生活がこう変わると具体的イメージで伝えられる人材」
が、求められているような気がします。
私も他人事ではありません。
精進していきたいと思います!
月1回。1日に更新予定。 「グローバルIT時代のフォトグラファー」
(次回は、11月1日のam6:00にアップ予定です。)