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転職すべきか迷っている人へ

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job_changing.jpg転職相談として、例えば現在正社員として所属している大企業を退職して、非常に規模の小さいベンチャー企業に転職をしたいと思っているとします。

現在の会社での仕事は、組織の歯車的なごく一部の仕事しか任せてもらうことができず、自社に貢献しているという手応えが感じられず、やりがいを見出すことができないとします。

一方で、興味を持っているベンチャー企業は、創業間もないのですが、将来有望な分野に注力している企業であり、もし入社できたら、いきなり責任のある重要な仕事を任せてもらえると聞いているとします。

転職の決断には家族の賛成も絶対に必要で、夫婦である妻は生活が経済的に不安定になることを恐れて、今の大企業に留まってくれることを切に願っているとします。

以上、設定条件はよくある、それも典型的な選択に困る事例のようにしました。
何を基準に、どのような決断をすることが最適なのでしょうか?

筆者は次のように考えます。
すでにいま働いている大企業での仕事に対して、情熱を傾けることができないと言っているので、迷うことなく別の会社に転職すべきだと思います。
なぜなら、何の情熱もないのに転職することなく、いまの会社にとどまっても本人や現在の会社のためにならないからです。

やはり情熱を持って働くことのできる仕事を選ぶべきなのです。

ただし、1点だけ転職の前に聞いておきたいことがあります。
それは絶対に後悔しないか?という点です。

新しい会社はあくまでベンチャー企業なので、将来はどうなるかわかりません。
世の中の情勢によっては倒産や他社に吸収される、または法人解散という結末が待っているかもしれないのです。

そうなっても2度といまの大企業に戻ることはできない、という相当の覚悟を持って転職に臨んで欲しいという訳です。
後戻りはできないのです。

気付かないだけで、大企業に所属していることは有形無形の非常に恵まれた恩恵を社員に与えてくれています。それらをよく見直して、最後の決断をして欲しいと考えています。
大企業の中にいても、部署を変更する希望を聞いてもらったり、子会社やグループ企業に出向するなどして、やりがいを手に入れる方法もあるのです。海外勤務の希望を出す方法もあるはずです。

奥さんは自分で説得するしかありません。
家族の協力なくして転職はありえないからです。


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