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技術で勝って、商売で負けていませんか?

安定雇用 or 1年が勝負の契約

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nurse03.jpgあなたは終身雇用に代表されるような、長期に渡って安定的な職に就くことを望みますか?
それとも、勝負師的に毎年毎年の1年が勝負のような短期の雇用契約を望みますか?

どちらの働き方を希望するにせよ、人それぞれの根底にある考え方が職業感となって表れ、選択する職業に反映されていくのでしょう。

両タイプのうち、どちらの方がお薦めとか、良いとか悪いという評価はできないのです。
例えば、元大リーガーの松井選手はヤンキースであれだけの高成績を残していた時期でさえも、毎年が勝負の1年の単年契約を望んでいました。
彼の考え方の根底には、1年1年をプロとして結果が出るように勝負していきたい、という理念があり、長期契約を締結してしまうと自分に甘えや妥協、集中力の欠如が出ることを恐れていたのです。

先日たまたまおはなしをする機会のあった人に、看護師さんがいました。
彼女は大病院からの引く手あまた等、希望すればいつでも安定した職を得ることができるはずですが、学校を卒業して社会に出てから1度も病院に就職したことがないと言います。

普段の働き方は、派遣会社に登録していて他県も含めて移動健診などの出張型の医療サービスに同行して、毎回行き先が違うような現場に出張して看護師としての職務を全うし対価をもらっているのです。
看護師でさえ、言わば短期型の雇用を好んで選ぶ人が出ていることに、近年の働き方に対する意識の多様化を強く感じました。

ついでに言えば、この看護師は1つの病院に就職してずっと勤務することを嫌っているとも言いました。毎日毎回、同じ職場で同じ顔ぶれの人たちと働き続けることを想像するだけで、自分には到底できないと語っていたのです。

一匹狼と言ってしまえば簡単ですが、もう少し深くこれらのトレンドを見ていかないといけません。
他にも知り合いの病院の事務長さんも、1年契約を積み重ねる働き方をしてきています。

いずれにしても、世の中に情報が溢れ、選択肢も多様化して、人々の考え方もずいぶんと変わってきました。

そこに新たなニーズがあり、ビジネスチャンスが眠っているのだと思っているのです。
私たちも、世の中の動きに合わせてどんどん羅針盤を動かしていかないといけないのです。



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