ビジネスパーソンがSNS利用で留意すべき事
すっかりいまや我々の日常生活に普通に溶け込んでいる感のあるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)ですが、こちらが考えている手軽さとは別に、意外と大きな影響力を併せ持っているので、利用には十分な注意が必要です。
特に留意しておきたいのは、個人として利用する場合と、企業人として利用する場合の違いや混同のミスです。
次の3点については、企業人として特別な配慮が必要だと思っています。
- 自社の事業内容や人事などの内情についての投稿内容に気を付ける
- 他社(ライバル社)についての誹謗中傷に気を付ける
- お客さまについての投稿内容に気を付ける
3.については誰もが気を付けるところでもあり、よほどの事情がない限り言及は少ないと思うのですが、問題は1.や2.です。
1.の例で言えば、不平不満を愚痴という形でカキコミをしたくなる場合に、強く自分の気持ちを抑えないといけません。そもそもこのようなカキコミをする企業人は失格の烙印を押されても仕方のないところです。なぜなら、お客さま企業で名刺を提示してごあいさつをするときと同じで、自分の所属する会社を背負っている(代表している)立場として、SNSの場では発言してはいけない内容だからです。
2.の例で言えば、ライバル社の悪口のカキコミをすることによって、自社の援護射撃をしているつもりでしょうが、場違いだからです。あくまでSNSの空間はクラウド上とはいえ、もはや公共の場と同等の位置付けだと言えるからです。
そもそも、企業人が就業時間中に私的なアカウントでカキコミをすること自体が、職務専念義務違反に抵触する可能性があることをあらためて認識しないといけません。
一度、ネット空間に発信された情報は、その後になって過ちに気づいてすぐに削除したとしても、一生データは残ってしまう、ということを知らないといけません。
そうすると、リスクが大きくて、慎重な態度に出ざるを得ないことが容易に理解できるはずです。