IoT事業の狙いどころ
いよいよ大小の企業を巻き込んで、最後の楽園(ブルーオーシャン)とばかりに熱い視線を集めているIoT事業ですが、どんなところに目を付けて新規参入を果たしていけばいいのでしょうか?
検討の際に参考になるのが、当然といえば当然ですが、他社が参入しているような派手な分野ではないところがお奨めです。各社が競って社内リソースを投与しているようなジャンルは避けるべきだという意見です。
私と同じような意見を述べている学者もいましたので、参考までにご紹介します。
楠木建一橋大学教授です。(日経新聞の経済教室2016.5.25朝刊より)
「従来の障壁に代わる持続的な差別化の論理は何か。『日向(ひなた)対日陰』という戦略の対比が面白いと考えている。」
「日が差すとそこには日向と同時に日陰が生まれる。その時点で脚光を浴びている日向をストレートに攻めるよりも、日差しがつくる日陰の方が商売の妙味がある、というのがここでの主張だ。」
「日陰戦略の美点は競合に対する『戦略』や『防御』を必要としないことにある。」
「成熟化でめぼしい事業機会が少なくなるほど日向の誘引力は強くなる。多くのプレーヤーが日向に殺到し競争は激化する。一方の日陰には資源投入に積極的なプレーヤーが少なく競争は緩い。差別化への資源投入に対するリターンも大きい。しかも日陰は時間を稼ぎやすい。」
「問題解決は常に新しい問題を生み出す。絶えず新しいニーズが出てくる理由はここにある。日陰戦略は『問題解決が生み出す問題の解決』に軸足を置く。」
以上のような点を考慮に入れて、具体的にはIoT事業にはどの分野に参入すべきでしょうか?
私は、これまでデジタルデータとして計測・取得することが、おおよそ想像も出来なかったような場所で、センサーを使ってデータとして入手するところに大いなる可能性を感じています。
もっと具体的な事例として紹介してしまうと、弊社で温めている事業アイデアに繋がってしまいますので、今日はこの辺で終えたいと思います^^