海外で働きたくない若者が再び増加

産業能率大学が先月発表した「第6回新入社員のグローバル意識調査」によれば、インターネットリサーチにて実施された今年4月に新卒採用された18歳から26歳までの新入社員を対象とした調査結果では、再び海外で働きたくない若者が増加しました。

2010年度の49.0％以降は、海外で働きたくない若者が過半数を越えて増え続ける一途で、2013年度が58.3％、最新の2015年度の調査では63.7％が希望していない、という結果になったのです。

一番の理由は「自分の語学力に自信がないから」で65.6％です。「海外勤務は生活面で心配だから」46.9％、「自分の仕事の能力に自信がないから」31.2％と続きます。

この中でも特に、一番の「自分の語学力に自信がないから」については、学校での英語教育における能力向上について、全く役に立たなかった+どちらかといえば役に立たなかった、という評価を与えた英語スキルが「話す」で一番の64.1％を占めたことに関連性を見出すべきです。

言い換えれば、学校の英語教育について、聞く、読む、書く、のそれぞれよりも「話す」能力の向上を一番に強化・重要視できれば、自分の英語能力の向上を実感できる、つまり、海外勤務を希望しない一番の理由である「自分の語学力に自信がないから」を改善できて、今よりももっと多くの若者が海外勤務に抵抗感を感じずに海を渡って行く、と予想できるのです。