火のないところに煙をたてろ!
腐女子市場を成立し難くさせている原因のひとつに、
「腐女子の本能」とでもいうべきものがあると思う。
昨年の大河ドラマ「天地人」は
かなり「狙った」作りになっていた。
「殿と従者でどうぞ萌えてください♪
カップリングは殿攻の従者受です。
配役は北○妻○木です、ね、こういうのお好きでしょ?」
という...なんとなーくおしつけがましい匂い。
公式にコミカライズされるというニュースで見た
キャラデザインはやおい系の絵師が描いたと思われる
「いかにも」な感じ。
はたしてその時、
天下のN○Kは解っていただろうか?
腐女子狙いの大河ドラマより、
ちょっと前に放送して好評だった
社会派経済ドラマ「ハゲタカ」のほうが
腐女子に根強い人気があることを。
キャンプファイヤー状態で
「腐女子の皆さんいらっしゃい♪」とばかりに
火を囲んでギターに歌、という状況で待っていても
腐女子は遠巻きにするくらいで、
そうカンタンに集まってはこないのだ。
釣り針は大きければいい、というものではない。
腐女子回路は
「いえいえ、そんなつもりは毛頭ありませんよ...」
という佇まいの作品やキャラにでも
やおいの香りをかぎつける。
まったく火の気配のないようなところに
煙をたてることこそ、腐女子の本懐
なのである。
その腐女子を相手にするのなら、
火など熾してはいけないのだ。
微かに、仄かに煙の匂いをまとわせる程度が良い。
仄かに香る煙の匂いをかぎつけさせる、
そのさじ加減は相当に難しい。
腐女子というのは、実に天邪鬼なものなのだから。