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40代で同人デビューしてしまった著者がその現場を体験しつつ腐女子を自認する立場で観察する幻の腐女子市場(マーケット)。はたしてそこに市場はあるのか、ないのか。デビューは10代が当たり前なコミケの現場などで突き当たる難問に頭を悩ませ、時に大失敗しつつの体験談を含めた、観察ブログ。

私もコミケで売ってみた~その2~

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訓練されたコミケスタッフの声も枯れよと叫ぶ誘導に従い、
滞りなくサークル参加者の列を歩き、
15分ほどかかって自分のスペースに到着した。

机の下に、ダンボール箱がひとつ......3週間ほど前に入稿した本だ。
ささやかながら今回の目玉商品である。
印刷会社からの直接搬入はこれが2度目だが、
この目で確認するまでは、やはり不安だ。
「もし本が届かなかったら...」と何度思ったかしれない。

「売り物」の到着を確認し、ホッと一息ついた後、
宅配搬入ぶんの受け取りだとか、自分のスペースのディスプレイといった、
それまでの2回で経験済みの作業をする。
それまで2回のイベントと違うのは、コミケのボランティアスタッフが
「準備ができ次第、参加登録をしてくださ~い」
といいながら、練り歩いていることだ。
いくつもの通路を、大声で点呼を取るように練り歩く様は、
軍隊ものの映画に出てくる、新兵に指示を出す鬼軍曹のようである。
(実際軍服コスのスタッフもいる)
到着後まもなく件の鬼軍曹から
「見本誌の準備を優先して速やかに参加登録をすませるようにっ」
との指示を受ける。

この「見本誌提出」というのはコミケ特有のもので、
資料としての同人誌の保存と、18禁表現の自主規制の徹底のために
各サークルは出品物を一部ずつコミックマーケット準備会に提出する。
コミケスタッフがその場で中身をチェックし、
表紙に18禁表記がないにも関わらず18禁描写があるかないか、
18禁描写に過激なものが含まれていないか、といったチェックをする。
昨今の事情もあってコミケ以外のイベントでも、
表紙の18禁表記の徹底、18禁本を売る際は年齢確認をすること、
といった自主規制は行われているが、
その場でスタッフがチェックするのはコミケだけじゃないだろうか。
このチェックを受けないと
頒布(同人誌の場合「販売」ではなく「頒布」を使う)することができないし、
このチェックに引っかかると、机の上に「頒布一時停止」と書かれた紙を貼られる。

今のところ18禁描写のものを扱っていないとはいえ、
その場で中身を見られるのはなかなかに恥ずかしい。
しかし、
頒布物の中身をきっちりチェックすることは
鬼軍曹(じゃないですスタッフさんです、ご苦労様です)の使命なので、
きっちりと厳格に全ページをチェックされる。

「この女、いい年してこんなもの描いてやがる」
なんて、思われてたらどうしよう......、などと考えたら負けなのだ!

 

開場まではまだ1時間ほどある。

 

 

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