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瞬時のひらめきと気づきの発想とがデザインするNewマーケティングヒント集

地域のビジネスを元気にすること、地域の元気がビジネスにもたらすこと

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エルメスのバッグを手に入れただけでは、持つ人の内面までは変わりません。
持っている時は、見た目がちょっぴり変わるかもしれません。
一時的に、みんなにちやほやされるかもしれません。
でも、それが本当に似合うように自分を磨かなければ、手を離した瞬間に元通りです。

エルメスのバッグがなくても、自分を変えることはできます。
自分では気づかない部分を教えて育ててくれる人が傍にいたら、さらに磨かれます。
自分が成長すると共に、周囲の注目度は上がるでしょう。
いつのまにか、その人自身の魅力やセンスで人を惹きつけられるようになるはずです。

「タイトルと冒頭の文章、何が関係あるの??」

そう思われたみなさんは、まだまだ頭が固いかも。(^^;
これは、地域ビジネスに関わる人たちと、地域の人たちへのメッセージです。

昨年は、新潟県の行政情報化プラン策定アドバイザー会議を皮切りに、北海道から中四国まで(今年こそ九州・沖縄地区にも!/笑)、地域でお話をさせていただく機会をたくさんいただきました。 また、地域ビジネスの現状やさまざまな試みを見聞きする機会もいっぱいありました。

そんな中で気になったことの一つに、「地域の人たちはブランド(=ビッグネーム)が好き」という傾向があります。
ネームバリューに価値を求める人や企業の話が後を絶たないからです。

大きな予算を確保して有名メーカーから高額なシステムを購入し、エンジニアもコンサルタントもみんなその会社に依頼した市があります。年度が変わり、システム購入のための予算がなくなってしまうと、エンジニアもコンサルタントも契約終了!予算の切れ目が縁の切れ目なんて、シャレになりません。
そのため、システムは有効活用される術を持たないまま、ほとんどの機能が眠ったままだと聞きました。 こんなことは、この市に限ったことではないと思います。

国際的な活躍をされている博士や大学教授と契約をしたことのある県は多いと思うのですが、投資対効果は十分だったのでしょうか。 それは、継続効果として今も活きているのでしょうか。
「あの先生を顧問に迎えた」ことだけで満足して終わり、というところも少なくないように感じます。

日本中どこにいっても通じるような大手商社、シンクタンク、コンサルティング会社と契約した地方行政機関や地域企業‥‥全国津々浦々でそんな話を聞きますが、契約期間が切れて手が引かれたあとまで、その成果が持続しているところってどれくらいあるのでしょう。

「バカなクライアントほどありがたいなぁ、だって、永遠にコンサル契約ができるんだから」

そう言いきった知り合いのコンサルタントもいますが、それじゃ、振り込め詐欺の悪徳仕掛け人と善良な“カモ”の関係と同じじゃないですか!(怒)

そう、もうお気づきですよね?
冒頭の文章の『エルメスのバッグ』は、コンサルティングやアドバイスをするビッグネームのことです。

インターネットが普及した今、東京でも地域でも同じ情報が手に入ります。 でも、それは自分たちで意識的に探せば、という前提条件がつきます。 意識的に探すための刺激、すなわち外から飛び込んで来る情報量は、残念ながら東京と地域とでは雲泥の差なのです。

だから、外からナレッジを導入するのは悪いことではなく、むしろ積極的にすべきだと考えます。 地域に「よそ者」が必要だといわれる所以ですよね。
でも、それがビッグネームである必要はありません。

考えてみてください。
行政機関であれば、地元の人たちが一生懸命働いて納めた税金や国から降りてきた地方予算、企業であれば、自分たちで必死で稼いだ収益です。 何で、多額を県外に垂れ流してしまうですか??
県外の企業や人を招くなら、内需拡大と外貨獲得に貢献できる人、すなわち、県内の企業や人材を育ててくれる人を選びましょうよ。

地元の企業や人を育ててくれないようなコンサルタントやアドバイザーに依頼するということは、お金を支払ってその人(企業)の成功事例を作ることに貢献しているのと一緒。
たとえ契約が切れたとたんに業績が悪くなっても、「私たちがずっと関わっていたらこんなことにはならなかったはずです」と言われておしまいじゃないですか。

地域企業の偏った認識を柔らかくしたり、意識やモチベーションを高めたり、コンサルタントやアドバイザーがいなくなった後もも自力で運営し続けられる人材を育ててもらったりするために、一時的に外に予算を投じる。
これこそ“有効な投資”であり“予算の有効活用”ではないでしょうか。
彼らが手を離しても、彼らが育ててくれた人たちが引き継いでビジネスをしていける、これが大切なのです。

そして、育ててもらった地元の人たちが、さらに高いノウハウやナレッジを必要とした時、また外から招聘して、もっと高いステップへと導いてもらいましょうよ。(^o^)

島根県に、ステキな例があります。

「中四国エリアでは一番!」と言われるプロを広島から講師として迎え、彼をスーパーバイザーにして地元のやる気のある商店主さんたちに “パワー” と “月商360%アップ(受講者平均)” をもたらした、しまね産業振興財団主催の『Webあきんど養成ジム』です。

行政機関がオンラインショッピング活性化セミナーをすると、結果を出すためにどうしても「収益が上がりそうな企業や商店をピックアップして」‥‥になりがち。 そうであれば、月商が200%、300%とアップしても当たり前ですよね。

でも、『Webあきんど養成ジム』の参加条件は “やる気のあること” ただ一つでした。 それで、この結果です。

私もたった2003年、2004年と2回ほど講義をお手伝いさせていただきましたが、その成果は今でもずっと出続けていて、当時の受講生の方々から嬉しい報告メールが折に触れ届きます。
彼たち、彼女たちは、県民自身が成長し、元気にパワフルに前向きに動き続けることができるようになると、自然と周囲がついてくるということを見事に証明してくれています。

※ 『Webあきんど養成ジム』 についてはここで語るとさらに長くなってしまいますので、
  私のサイトでお楽しみください。 http://www.frey.jp/enter/page04_akindo.html
  2004年夏に書いたままだったドキュメンタリー風未公開原稿を、公開してあります!

コンサルタントやアドバイザーの力量を見極めることができないから、とりあえずは安全なビッグネームへ ── きっと、そんなところなのだと思います。
ビッグネームであれば、誰も反対しないし、とりあえずは安心という気持ちはわからないでもありません。

でも、ただでさえ厳しい地域のお財布、大切なお金を外にどんどん放出してしまうのはやめませんか?

見極められないのなら、質問をすればいいのです。
「あなたたちとの契約終了後に、それを地元で運営できるように、企業や人を育てていただけますよね?」と。

モチロン、私も地域のサポートをさせていただく時は「育てる」を最優先で考えるようにしていますよ。(^_-)-☆

立派な提案書や、流暢なプレゼンテーション、あるいは名前や金額で決めてしまうのではなく、決定権のある人たちの責任として、要望を満たしてもらえるかどうかをしっかり確認しましょう。
それを、覚書として交わしておけば、自立した際にうまく回らなくなったら、彼らの責任です。
「私たちがいなくなったからダメになったんだ」 なんて、絶対に言わせないためにも。

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