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瞬時のひらめきと気づきの発想とがデザインするNewマーケティングヒント集

「¥0」のSoftbankケータイ

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京王プラザ@新宿でLunch on Meetingを終えた後、オフィス@代々木まで腹ごなしに歩こう!と思いついた昨日。
ご存知のように、新宿駅西口には家電量販店が軒を並べています。どこの店頭にも携帯電話がズラリ!
ナンバーポータビリティーが始まった10月24日以来、携帯コーナーの前に人だかりができているようですが、昨日(26日)はちょっと様子が違いました。

Softbankコーナーの前だけ、物凄い人、人、人!!
新規購入、他社からの乗り換え、機種変更継続、いずれも 「¥0」 のスタート初日だったんですね。
昨日ばかりは、DoCoMoコーナーの前も、auコーナーの前も、がら~~~んとして見えました。
Softbankコーナーが混み過ぎていたからなんですが。(笑)

「レッドの在庫ありますか?」 と尋ねるワンセグ対応のAQUOSケータイ(SHARP)を見ているおぢさまと 、「すみません、もう、お手元に並んでいる2台で終わりです」 と答える店員さん。
「今、機種変更をすると、どれくらい待ちますか?」 と訊いてみると、どうしますか?という雰囲気で 「2時間以上はかかりそうなんですが」 という返答が戻ってくるような状況。
混乱の上、時間がかかるというのに、営業の途中などにフラッと立ち寄れる量販店がやっぱり気楽なんだろうなーと、つくづく。
(ちなみに、直営ショップに電話をしたら 「順番をお待ちいただくかもしれませんが、手続きは30分程度です」 とのことでした♪)

ナンバーポータビリティーが具体性を帯びてきた9月くらいから、携帯キャリアの広告合戦が始まりました。
が、私には 「他社ユーザーを奪うことばかりを考えた広告戦略」 としか写りませんでした。


CRM的な見方をすれば、新規のお客様を獲得するより、既存のお客様を維持するほうがはるかにコストは安く、プラスαの投資をすれば優良顧客に導くこともできます。
逆に、既存のお客様へのサービスを手薄にしたせいで他社に流れてしまえば、一度離れたお客様を取り戻すのには、何倍ものコストがかかってしまうはず。
他社ユーザーを奪い取ることよりも、既存のユーザーが離れていかない方に戦略の主軸を置き、潜在顧客には敷居を低くして入りやすくすることがベストじゃないのかな‥‥と、各社CMを見ながらずっと考えていたのです。

DoCoMoのCMで 「私はずっとドコモ」 というのがありますが、各世代の有名人が語りかけるだけで、乗り換えユーザー向けの 「あなたたちが大切なんです」 キャンペーンはなかったですよね?

この20年で急激に成長してきたIT関連業界。
あまりにもスピードが速かったために、潮流に乗って勝ち続けることがよしとされてきたようにも思います。
でも、お客様のいるビジネスはみな、愛情同様(笑)、“奪うこと” よりも “守ること” のほうが大切だということを忘れているような気がします。
「既存顧客⇒優良顧客」 という道をちゃんと守ることを怠らなければ、入りやすいきっかけ作りや、敷居を低くする工夫をしておくだけで、企業にとって嬉しい道に乗っかってくれる人も増えるのではないかと。

そういう意味で、Softbankのどんな人も分け隔てなく 「¥0」 という戦略は、間違ってはいないなぁ~と。

今までの新機種に関するビジネスモデルは、“機種変更で継続利用” という最も長く使い続けてくれている優良顧客に一番負担のかかるものでしたからね。

これをきかっけに、ご愛顧いただいているお客様を大切にするビジネスモデルへと見直をしてほしいものだと思うのですが、果たして?!

#ちなみに私は東京デジタルホン時代からずっとキャリアを変えてません。
  機種もほとんどSHARP製。(Zaurus大好き人間でしたからつい/笑)
  で、910SHが出るまで待つぞ!と、今回の機種変更を見合わせた私でした☆

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