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危機感を持て! お前が持て!

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 「危機感がない」「危機感を持て」

 これは、会社や部門の成績が悪いときに経営者や部長が、最も口にする言葉だそうだ。 

 その時に社員が思うことは、

「危機感を持てる立場にしてくれ」

「何を根拠に危機感がないと言っているのか教えて欲しい」

「危機感を持っていることを、どう表現したらいいの?」

「で、俺たちに何をして欲しいの?」

「お前が危機感を持て! 君たちが、だらだら会議やっている間も、俺たちは必死でやってる」

など、ネガティブなものだ。 この言葉で気持ちを奮い立たせて、前向きに努力しようとする社員はまずいない。

 知り合いの3人の社長に「危機感がない」と言ったことあるかと聞いてみると、3人とも言ったことがあるそうだ。 その時は、資金繰りなど、自分にも社員にもどうしようもない状況でのため、あまりに危機的な状況で、自分に余裕がなくて、社員がどのように感じるかも考えずに言ってしまったそうだ。「余裕が無いほどの危機」は3人とも同じことを言っていた。

 さて、では言われた社員としてはどうするべきか?

 社長にも社員にもどうしようもならないほどの危機なのだから、社員としてやれることはない。 転職でも考えるか?

 それも一つの選択肢だろう。しかし、転職するにしても、この会社にいるにしても、自分を磨くために一つ試して見てはどうだろう。

「どのような危機なのか、具体的に説明してください。 どこまでやれるかわかりませんが、その危機を乗り切るためのAction Planを私たちなりに考えて実施してみたいのです」

 その結果がどうであれ、あなたの現場力とリーダーとしての力を高められる大きなチャンスとなるはずだ。

 そして、経営者やマネージャーは、決して社員に「危機感が無い」などと言わないで欲しい。 子供と同様、社員は自分の鏡。 もし、本当に危機感を与えたいのであれば、言葉でなく危機感を感じる環境(社員への情報提供や社員の経営への参画)を提供し、それに対してそれぞれの社員がチャレンジする企業文化を作るべきなのだろう。

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