棚卸ロスは店の通信簿~学べる店舗数値力7
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コンビニ経営の多くのオーナーさんは、万引き(万引きと言う言葉は嫌いなのですが、今回は便宜上使用していきます)や内部不正に頭を悩ませております。日常の廃棄ロスは、日々目に見えるモノなので問題視出来るオーナーは多いのですが、棚卸ロスは商品棚卸が確定しないと分からない金額なので放置しがちなのです。しかし、棚卸は「店の通信簿」だと私は思っています。店舗経営が上手くいっているのか。一つの物差しとなりうる数値です。
今回は、経営の暗部とも言えるであろう棚卸ロスについて書いていきましょう。
棚卸ロス=本来あるべき在庫金額-実在庫金額です。
※実在庫とは、コンビニの多くが3ヶ月に一度のペースで行われる商品棚卸の結果出される金額です。
私は、この棚卸ロスの金額を1日当り500円で管理しています。少し前までは、1日1,000円で管理していましたが、店舗システムの進化により1日500円の管理が可能だと判断して目標値を決めました。(これはコンビニの場合であって、他の物販店には当てはまらないでしょうが)
では、この1日500円という金額は「500円出してもイイ」と、いう金額かというとそうではありません。問題無く店舗運営していれば、結果1日500円前後で収まるであろうという目安です。逆に、1日1000円のロス金額が出たとしたら、店舗運営に問題を抱えているということです。
□棚卸ロスの死因(4つ原因)
棚卸ロスが発生するタイミングは決まっております。
1.入荷時・・・入荷の際に行なう検品作業にミスがあれば、棚卸ロスとなります。
2.売り場・・・売り場からこつ然と商品が消えるブラックホールのような店は無いでしょう。ココでは万引きが主な原因となるでしょう。
3.販売時・・・レジ操作のミスでもロスが発生します。
4.内部不正・・・高額ロスの大半は内部不正だと思っています。
◯オペレーションミス(1と3が当てはまります)
オペレーションのミスも棚卸ロスを発生させる要因です。
レジにおいて、3個のものを2個と入力間違いすればロスが発生します。検品によるミスも同様です。
私は、レジ現金過不足を見てオペレーション能力を評価しています。
レジ操作における現金過不足は、個人のオペレーション能力に比例します。現金過不足を追求していけば、つまらないミスは無くなります。よって棚卸ロスが削減できるのです。
◯万引き(2)
棚卸ロスと聞くと、万引きを連想されるオーナーが多いのですが、通常と言っては変ですが、普通の店舗管理における万引きの金額は上記で示した500円以内に収まるものです。万引きだけの原因で、棚卸ロス額が1日1000円以上出ているとしたら、お客様にあいさつすらもせずにおしゃべりばかりしている従業員しかいないと言い切って良いでしょう。「いや、そんなことはない」とおっしゃるのであれば、それは万引きのレベルを超えて、カゴごと商品を持っていかれることが何回も行われているということです。
それ程、万引きによる被害金額は通常少ないと言えます。
しかし、万引きを放置するわけではありません。お客様にあいさつをし、売り場の整頓がちゃんと行われていれば、大きな被害には遭わないでしょう。防犯カメラを何台設置しようが、これらが出来ていなければ万引きを減らすことは出来ません。
◯内部不正(4)
これを発見すると、多くのオーナーはショックを受けます。と、同時に大きな怒りが湧き上がります。『盗人は猛々しい!!』でも記載しましたが、とても厄介なことになります。少しの努力をすることで、棚卸ロスのリスクを削減していきましょう。
では、何をしていくか?在庫管理です。
在庫の動きを見ることは、売り場の効率化を図ることであり、それは利益に結びつきます。ロス管理としてではなく利益を上げる行為として、在庫管理をしていきましょう。管理方法はというと、各カテゴリー別に在庫金額を把握していれば良いのです。ロスが出始めると在庫金額は上昇していきます。それらを見ていくことで、事前に高額ロスを回避することが出来ます。
もう一つが、やはりレジ現金の過不足を見ていくことが良いでしょう。
不正の一つに、現金の持ち出しがあります。しかし、現金だけ持って行くとレジ金額点検時に不正がバレてしまいますよね。不正者は、レジの操作をして売上をかすめ取ります。その時発生しているのが商品ロスです。
①お客様はお金を払い、商品を持って行きます。
②不正者はレジ操作を無かった事にし、現金を盗みます。
③だから、商品だけが無くなるのです。
私が社員だった頃、この手口で100万円以上盗まれた店を担当したことがあります。
注意点は、レジ内現金点検の結果がプラス(本来あるべき現金より多い)になり続けている時です。レジ内現金点検でマイナスが出た時は注意をするのですが、プラスの時に注意するオーナーは少ないのです。ところが、高額ロス発生店舗の現金過不足の実績を見ていくと、プラスが出ていることが多いのです。
理由は、不正者が1,500円のレジ操作を取り消しした場合、盗む金額は1,000円という場合が多いのです。マイナスを出すと調べられるからです。マイナスは警戒心を与えることを、不正者は分かっているのです。
棚卸ロスは店の通信簿です。
不正者が居るということは、店の運営方法に問題があることは確かです。
金や物を盗むのは不正者が悪くても、その環境を放置したことはオーナーの責任です。私も店を始めてから数回不正者と出会いました。しかし、上記のことを注意していくことで、今のところ高額ロスには至らずに済んでいます。楽しい店舗運営をしていくためにも、ロス管理は重要なことですね。
今回は、経営の暗部とも言えるであろう棚卸ロスについて書いていきましょう。
棚卸ロス=本来あるべき在庫金額-実在庫金額です。
※実在庫とは、コンビニの多くが3ヶ月に一度のペースで行われる商品棚卸の結果出される金額です。
私は、この棚卸ロスの金額を1日当り500円で管理しています。少し前までは、1日1,000円で管理していましたが、店舗システムの進化により1日500円の管理が可能だと判断して目標値を決めました。(これはコンビニの場合であって、他の物販店には当てはまらないでしょうが)
では、この1日500円という金額は「500円出してもイイ」と、いう金額かというとそうではありません。問題無く店舗運営していれば、結果1日500円前後で収まるであろうという目安です。逆に、1日1000円のロス金額が出たとしたら、店舗運営に問題を抱えているということです。
□棚卸ロスの死因(4つ原因)
棚卸ロスが発生するタイミングは決まっております。
1.入荷時・・・入荷の際に行なう検品作業にミスがあれば、棚卸ロスとなります。
2.売り場・・・売り場からこつ然と商品が消えるブラックホールのような店は無いでしょう。ココでは万引きが主な原因となるでしょう。
3.販売時・・・レジ操作のミスでもロスが発生します。
4.内部不正・・・高額ロスの大半は内部不正だと思っています。
◯オペレーションミス(1と3が当てはまります)
オペレーションのミスも棚卸ロスを発生させる要因です。
レジにおいて、3個のものを2個と入力間違いすればロスが発生します。検品によるミスも同様です。
私は、レジ現金過不足を見てオペレーション能力を評価しています。
レジ操作における現金過不足は、個人のオペレーション能力に比例します。現金過不足を追求していけば、つまらないミスは無くなります。よって棚卸ロスが削減できるのです。
◯万引き(2)
棚卸ロスと聞くと、万引きを連想されるオーナーが多いのですが、通常と言っては変ですが、普通の店舗管理における万引きの金額は上記で示した500円以内に収まるものです。万引きだけの原因で、棚卸ロス額が1日1000円以上出ているとしたら、お客様にあいさつすらもせずにおしゃべりばかりしている従業員しかいないと言い切って良いでしょう。「いや、そんなことはない」とおっしゃるのであれば、それは万引きのレベルを超えて、カゴごと商品を持っていかれることが何回も行われているということです。
それ程、万引きによる被害金額は通常少ないと言えます。
しかし、万引きを放置するわけではありません。お客様にあいさつをし、売り場の整頓がちゃんと行われていれば、大きな被害には遭わないでしょう。防犯カメラを何台設置しようが、これらが出来ていなければ万引きを減らすことは出来ません。
◯内部不正(4)
これを発見すると、多くのオーナーはショックを受けます。と、同時に大きな怒りが湧き上がります。『盗人は猛々しい!!』でも記載しましたが、とても厄介なことになります。少しの努力をすることで、棚卸ロスのリスクを削減していきましょう。
では、何をしていくか?在庫管理です。
在庫の動きを見ることは、売り場の効率化を図ることであり、それは利益に結びつきます。ロス管理としてではなく利益を上げる行為として、在庫管理をしていきましょう。管理方法はというと、各カテゴリー別に在庫金額を把握していれば良いのです。ロスが出始めると在庫金額は上昇していきます。それらを見ていくことで、事前に高額ロスを回避することが出来ます。
もう一つが、やはりレジ現金の過不足を見ていくことが良いでしょう。
不正の一つに、現金の持ち出しがあります。しかし、現金だけ持って行くとレジ金額点検時に不正がバレてしまいますよね。不正者は、レジの操作をして売上をかすめ取ります。その時発生しているのが商品ロスです。
①お客様はお金を払い、商品を持って行きます。
②不正者はレジ操作を無かった事にし、現金を盗みます。
③だから、商品だけが無くなるのです。
私が社員だった頃、この手口で100万円以上盗まれた店を担当したことがあります。
注意点は、レジ内現金点検の結果がプラス(本来あるべき現金より多い)になり続けている時です。レジ内現金点検でマイナスが出た時は注意をするのですが、プラスの時に注意するオーナーは少ないのです。ところが、高額ロス発生店舗の現金過不足の実績を見ていくと、プラスが出ていることが多いのです。
理由は、不正者が1,500円のレジ操作を取り消しした場合、盗む金額は1,000円という場合が多いのです。マイナスを出すと調べられるからです。マイナスは警戒心を与えることを、不正者は分かっているのです。
棚卸ロスは店の通信簿です。
不正者が居るということは、店の運営方法に問題があることは確かです。
金や物を盗むのは不正者が悪くても、その環境を放置したことはオーナーの責任です。私も店を始めてから数回不正者と出会いました。しかし、上記のことを注意していくことで、今のところ高額ロスには至らずに済んでいます。楽しい店舗運営をしていくためにも、ロス管理は重要なことですね。
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