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社員の時に見ていた店の状況、オーナーになってから見ている店。見ている方角が違うとこんなにも違うコンビニの光と影。お客様とは何にも関係無いところで巻き起こるあれやこれ。(笑

自己責任論

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近頃よく目にする、この『自己責任』って言葉、イマイチ違和感を持っている
自己責任=自分のケツは自分で拭く的な意味だと捉えていたのだが
そうなのだろうか?
いや、書いていることがおかしい。自己責任は言葉通り、「自己の責任において◯◯」と、いうことだ。それに対しての異論は無い。私が、疑問視したいのは、『自己責任』という名のもとに、他人に責任を押し付けてはいないだろうか?

フランチャイズ契約を例に、話を進めてみよう。
最初に言ったように、FC契約は、『自己責任』にて行なう。
FC契約で、最終的に判断を下しサインするのは自分自身だ。その部分では、オーナー側に「自己の責任においてサインする」ということになる。本部との裁判闘争で、本部側が多く勝利するのは、この為である。しかし、多くのオーナーが商売に対して素人である。商圏の分析はおろか、商売そのものを知らない人もいる。その素人に、フランチャイズパッケージと称して、ロイヤリティを徴収している本部側に責任が生じないというのは、違和感がある。

私は、『自己責任』という言葉を、発せられるのは他人ではなく、自分自身しかいないのだと考えた。決して、相手の責任を問う為の言葉では無いのだと。

売上の低い店舗を契約したとする。
オーナー自身が「自己責任だよ」と、言うのは良いが、本部側が、「あなた、『自己責任』でサインしたのでしょ」って、言うのは大きな間違いだ。オーナーは「だって、本部はコンビニのプロでしょ。なんでこの店、売り上げ低いの」と、なってしまう。

『交渉しないのは、責任を放棄していることと同じ』でも同様のことを書いたが、『自己責任』という言葉を、それぞれの責任を回避する為に使われている気がしてならない。

そこで、イラッとくるのが本部の巡回指導員だ。
本部「オーナー〇〇が欠品してますよぉ」
俺「分かってるわい」
本部「売上損しますよ」
俺「・・・(素人が!!黙ってろ!)」(この「素人」発言については後日、記載予定!
などという、会話が果てしなく続くのだが、この発注という行為。店が『自己責任』で行なう。失敗して、ロスが山盛りになっても本部は責任を取らないのだ!
本部「来週が年間の最大ピークですよ。おにぎり300個位いけると思うんですよ」
俺「じゃ、300個発注するから、余ったら本部が買い取るんだろうな」
本部「ハハハッ!まさか!発注は『自己責任』でお願いしますよ」
俺「・・・(じゃぁ、黙ってろ!)」←たまに、声に出てしまうことがあるが大人だから(笑
ね!『自己責任』の使い方が、オカシイですよね。
自分の計画に自信があるのならば、「余ったら買いますよ」って言えるはずなんだけど、絶対に言わない。
私が、従業員に仕事を任せる時に、「失敗したら責任取ってね」なんて一度も言ったことは無い。「責任は俺が取る(〇〇管理官のように)」これが普通だと思ってた。
もちろん、私は、本部の部下では無いのですが、自分の言ったことに責任を持てない人間からあれこれ言われる筋合いは持ってない。

自分のケツを拭くのが『自己責任』ならば
相手のツケを払えないような奴が『自己責任』
と、いう言葉を発するのは違うと思う。


と、自分の社員時代のことは、かなり高い棚に上げてみました(笑

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