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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

コミュニケーション能力、必要ですか?

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こんにちは。コミュニケーション能力の一種である、文書化能力の研修をしている開米瑞浩です。

今年の初めにあるきっかけでこんな話を聞いて記事を書いたのですが、

コミュ上手を手本にしない、ちょっと意外な"脱コミュ障"へのプロセス
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1402/21/news027.html

この話題がその後も気になるもので、引き続きいろいろな人に「コミュニケーション」に関する取材をさせてもらっています。なにしろ、「コミュニケーション能力」は、「企業が求職者に求める能力のナンバー1」です。就職転職活動をする上で最重要なキーワードとされているぐらい、重要なもの。と、言われています。

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しかし。

コミュニケーション能力って、本当に必要なんですかね?

いや、総論としては「必要」なのはわかりますよ。
しかし「コミュニケーション能力」といってもいろいろあります。
どんな場面での、どんな種類のコミュニケーション能力が、誰に、いつ、必要なのか? を明確にせずに語っても、あまり役に立つとは思えません。

「コミュニケーション能力」って、そもそも何のことかよく分かりませんよね。
「上手に喋る能力」と思っている人もいるし。
単に雑談が上手いだけで自分はコミュニケーション上手と思っている人もいるし。
人と仲良くすることがコミュニケーションだと思っている人もいる。

↑これはその取材をしていく中で出てきた意見の一例です。
実際、そんな誤解は多いのではないでしょうか?

↓この件についての興味深い指摘もあります。

「コミュニケーション能力」への誤解が生む悲劇とは? | 冷泉彰彦
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2011/01/post-248.php
"現在の社会が求める「コミュニケーション能力」とは「空気同調能力」でもなければ「理不尽へのストレス耐性」でもありません。それは、複雑な利害関係で成り立っている現代社会において「自らがコンフリクトの結節点に立ち」「コンフリクトの構造を理解し」「コンフリクトの調整に必要な、正確で迅速な情報流通の司令塔になる」という態度と能力のことを指すのです。"

↑そう、確かにこれはその通り、なのです。

でも、その能力を「コミュニケーション能力」という名前で語っていいのでしょうか。

少々ざっくばらんな話をすると、私は、「コミュニケーション能力」という概念が、「就職・転職・人材産業の商売道具」として便利にひきあいに出された結果、誤解がはびこっているような気がしています。

その典型的な誤解が既述の通り、「上手に喋る」とか「人と仲良くする」のがコミュニケーション能力である、というものです。

でもそれで、口がうまいだけで出世しちゃう奴もいるんだよね~。
まあ最後には化けの皮はがれるから続かないんだけどさ。
そういう奴じゃなくて、きちんとした仕事をしてる人が報われるようにしたいよね

という、これは取材をしている中で出会ったある人材コンサルタントの言葉でした。

私も、そう思います。ですので、これからこの件についてシリーズで書くことにします。

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