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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

文書化研究No.6: 知らないものは知っているものにたとえて話す

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こんにちは、文書化支援コンサルタントの開米瑞浩です。

難しいことをわかりやすく書きたい人のための文書化支援」と、それに関連した企業研修を本業にしているため、たとえば↓こういう文章をどうわかりやすく改良するか、という工夫に日夜頭を悩ませています。

RSSとは、Webページのタイトル、見出し、要素(本文)、更新日時などの属性(summary)をXMLフォーマッ トで記述して、各ページの更新情報を公開するためのしくみです。XMLフォーマットで記述されたRSSフィードを、RSSリーダーと言われるソフトに読み 込ませることによって、更新情報が自動取得、閲覧できます。これにより、ニュースサイト、ブログなど、自分の関心事に沿った情報を、効率的かつ習慣的に取 得することができます。
またまた出ましたこの例文。 以前も例題に使ってますが まだ工夫の余地があります。

今回は、「知らないものは知っているものにたとえて話す」という観点で考えましょう。

相手が「知らないもの」についてわかりやすく説明したいときに、よく使う手段の1つが「知っているもの」にたとえて話す方法。 ただし適切な「たとえ」を選ばないとかえって誤解を招きますが。

例文1:南洋諸島の人々はタロイモをよく食べます

なんて書かれても、「タロイモ」とは何かを知らない人にとってはなかなかピンと来ません。こういう「知らないもの」ばかりの説明文は印象に残らないので、仮に「覚えよう」と思ってくれたとしても丸暗記になり、すぐに忘れてしまいます。

そこで、知っているものにたとえるわけです。

その場合、何らかの観点で「似ている」もので、読者が「知っている」であろうものをたとえに使います。

例文2:南洋諸島の人々がよく食べるタロイモというのは日本人が食べるサトイモに非常に近い植物です

↑この説明は実際に生物種として近いものを挙げているので、「たとえ話」というよりは科学的解説に近いですが、「知っているものを引き合いに出して話す」だけでイメージしやすくなりますね。

例文3:南洋諸島の人々にとってのタロイモとは、日本人にとってのお米のようなものです

タロイモとお米では生物種としてはまったく違いますが、食生活における重みを表すなら「日本人にとってのサトイモ」よりも「お米」のほうが「似ている」わけです。つまり例文3は、「食生活における重み」を表したいのであれば、適切な「たとえ話」になっています。

というわけで、「知っているものにたとえる」にしても、何にたとえるのかはよくよく考えて選ばなければいけないわけですね。

さて、それではRSSについて「たとえ話」で説明するとしたら、どんな例えを使いますか?

私が考えた答はこちら 

開米の文書化研究ノート 知らないものは知っているものにたとえて話す

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