ほとんどの人が見落としている、ルールを守らせるのに絶対必要なたった2つの工夫
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皆さんこんにちは。キングジムファイリング研究室コンサルタントの野原です。
書類は組織のものですから、ファイリングの推進も組織として行うべきです。今回のお話は、推進者側の方のお話です。
ただ、自分自身で自主的にファイリング方法を決め、自らに課している方も数多くいらっしゃいます。もちろんその方も参考になるお話です。
また、この話は、ファイリングに限らず、いかなるルールにも適用できる工夫です。ISO、ISMSといったルールから売り上げ達成のために実施する方策まで、ルール、決めごとになら何にでも応用できます。
【最初から惜しげもなく言ってしまうその2つ】
ではほとんどの人が見落としている、ルールを守らせるのに絶対必要なたった2つの工夫を最初に言ってしまいましょう。
- 見える化すること
- 時間を作ること
ハイ、実はこのブログでもう何度も言っていることだったんですね。でもこのことでお困りの方がいらっしゃる以上、私は何度でも言います。重要なことですから、伝わるまで何度も言います。
【見える化が必要な理由】
ファイリングをするために絶対に欠かせない2つのルールを例に説明します。
ファイリングに絶対に欠かせない2つのルール
- 不要な書類は捨てること
- 戻す場所を決めること
それでは、「いらないものは捨てなさい、使ったものは元に戻しなさい」というルールを号令すれば、ファイリングはできるのでしょうか。
たぶん、できません。
最初に、やる人と、やらない人が発生してしまうでしょう。やる人の中でも、レベルの差が出てきます。
さらに見える化されていなければ確認のしようがないのでできている人を評価することも、できていない人を指導することもできません。やがて、まじめにやっている人もバカバカしくなってきて、やめて行ってしまうでしょう。
こうしてルールは形骸化していくのです。
たとえば、いらないものを捨ててあるか確認するためには、「これはいらない書類です、これはいる書類です」というのが分かる(=見える化)されていなければなりません。
それが表示されていなかったら、推進側は指摘のしようがありません。
「これは時々使うんだよ!こっちの仕事知りもしないクセに捨てろとか言ってんじゃねぇ!」
...って言われたが最後、対抗のしようがなくなり、書類は蓄積されていきます。これはもちろん、本人のためにもらならないことなのですが。
そこで見える化です。書類作成時に廃棄時期を決めます。
このことに関しては、こちらの動画も覧ください。格好は変ですが、内容はおススメです。
そして、決めたルールは見える化すれば、その通り守れているかどうか、誰にでも判断できます。
さて、見える化は表示だけではありません。
クリアデスクや、足元に物を置かない、など、ルールそのものを見ただけでできているかどうかが分かるようにするのも重要です。
【時間の確保が必要な理由】
ルールは守らなければなりません。
しかし、社内的なルールを守るための行動は、目先の仕事と違って、どうしても後回しにされがちです。こうして、徐々に「あるべき姿」と、「現状の姿」がかい離していきます。
一時的にこのような現象が起こるのは、ある程度仕方のないことです。ただ、どこかで是正しなければなりません。
では、どのように是正するか。
かい離した状態を、「あるべき姿」に戻す、そのための時間を組織として確保するのです。それは必ず、部署、課などでその時間を統一して下さい。
たとえば、「毎週月曜朝の15分間」、などです。他のことは一切気にせず、集中してやってください。そうすれば週一回ならホントにこのくらいの時間で大丈夫です。
定例化することで、時間の確保がしやすくなります。やっているかどうかを「見える化」させられるので、統制も簡単です。みんながやっているのに、一人だけ別のことをしていたらすぐ分かりますよね。
【参考】単に時間を取っていないだけ、という当たり前の原因
【ルールは作っただけではダメ】
ルールは作っただけでは守られません。ルールを守るための環境を作らなければ、「何で守らないんだ」と怒鳴ってみたところで、形骸化を食い止める足しにはならないでしょう。
「見える化」「時間の確保」この2つを現場にどう落とし込むかまでセットで考えて、初めて守られる環境ができたといえるでしょう。
逆に、見える化しにくいルールというのは守るのは非常に難しいと言えます。工夫して、守られている状況がすぐ分かるルールにしていくのもテクニックの一つです。
繰り返しになりますが、これはファイリングに限ったことではありません。他のどんなルールでも応用できる方法です。
ルールを作ったけど形骸化している、ということにお悩みでしたら、ぜひ、この2つを組み入れられないか検討してみてください。
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