5Sの次に来る、「6つ目」のSとは?
皆さんこんにちは。キングジムファイリング研究室、コンサルタントの野原です。
「ファイリングはオフィスの5S」。ファイリングって何?と聞かれたとき、製造業など「5S」を経験している方にはそう伝えた方が正確に伝わります。
では、5Sの次に来る、6つめのSとは?今日はそのお話をしたいと思います。
まずは5Sの復習から
5Sとは、整理、整頓、清掃、清潔、しつけの5つ。ローマ字で表すと頭文字がすべてSになっています。それぞれの意味は以下をご覧ください。
- 整理:いるものといらないものを分け、いらないものを捨てること。
- 整頓:必要なものを誰もがすぐに取り出せるよう、秩序だてて並べること。
- 清掃:異常やその予兆があればすぐに発見できるよう、常にきれいな状態にしておくこと。
- 清潔:整理・整頓・清掃の状態を維持すること
- しつけ:決められたルールを守るよう習慣づけること
6つめのS、「すぐやる」
この言葉は私のかつての同僚がセミナーの時などに良く使っていたものです。世の中には、他にも6つ目のSとして、「習慣」や「しつこく」などがあるようですが、私は彼考案の「すぐやる」は実に深いと思っています。
セミナーで聞いたことを「良い話だった」で終わらせるほどもったいないことはありません。得た知識は知っているだけでは効果はありません。行動に移して初めて効果を発揮するのです。やってみて気付くことは、見聞きして知ることよりはるかに多いです。
知ることは大事なことですが、実はそれではスタートも切っていません。なのに知的探求心が満たされたことで満足してしまう人がほとんどなのです。しかし、何のためにセミナーに来たのか。それは改善したいからのはずです。改善するためには、間違えていようと何だろうと、とにかく行動するということを通らなければならないのです。
「すぐ」って言う、知った直後のハートの熱いうちに行動に移すのがまた良くて、知る→行動するというのを一連の中で行うことを示唆しています。
「知っている」と「している」は全然違う
時間を作ってセミナーを受講したことは素晴らしいことです。ファイリングや整理整頓の本を読んだことも、私のブログを読んでくださっているのも、同様に時間をとっているわけですよね。
あとは、それと同様に作業の時間も確保して、実際にやってみる、それだけです。
やり方を変えるというのは勇気のいることです。やったけど失敗したという状況になったらムダになる、と不安かもしれません。そういうことを振り払って、忙しい中時間を確保するのは、負担のあることかも知れません。
しかし、ファイリングは最終的に手を動かし、作業をしなければ絶対に効果は出ません。最後の最後は身につけたスキルを使う時間を捻出できるかどうかにかかっているのです。知っているだけじゃ、だめなんですね。
となると、結局その時間を捻出するための時間管理術が必要です。ファイリングができないのではなくて、時間確保ができないだけかもしれません。
時間を作れない人は、ファイリングに限らず、今後何をするにも苦労することでしょう。例えやったことが結果的に上手くいかなかったとしても、別の施策を試すなり、修正するなりすればいいですが、時間を作れない人はそこにすら到達できないのです。
※「知っている」と「している」についてはこちらでもご説明しています。
いかがでしたでしょうか。
6つ目のS、「すぐやる」と言うのは、5Sを座学だけで終わらせない、「知ってるのは分かったけど、やったの?」という「行動したか」まで迫っています。私が、「すぐやる」が深いな、と思うのはそこです。
皆さんも、ファイリングに限らず、新しく知ったことは失敗を恐れず、実践まで持っていくことにこだわりましょう。頭で知っているだけとは、「知っている」レベルが絶対に違ってきます。そして、その知識は本物に大きく近づくのです。
【お知らせ】
2012年4月20日(金)に公開ファイリングセミナーを行います。会場には、今回紹介した「すぐやる」の考案者も来る予定です。お申込みはこちらからお早めに!一部USTREAMでも生中継します。