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キングジムファイリング研究室の野原淳です。情報を収集し、蓄積し、検索し、作成し、活用する一連の流れを、便利に、楽しく、速やかにする整理のしかたや工夫、便利なツールなどについて私の考えを書いていきます。コンサルティングでは話さない、小さな改善や未完成のアイデアなども紹介したいと思います。

コンサルタントの持ち物チェック! 携帯電話編(1/2)

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 皆さんこんにちは。キングジムファイリング研究室の野原です。

 今回は携帯電話編です。要る・要らないの判断の中で、まず確実に「要る」の地位を獲得する機器に、一体何を求め、どう使っているのでしょうか。

 

【携帯電話に何を期待するか?】

 私が使っているのはWILLCOMのHYBRID W-ZERO3というPHSです。ただ、ここでは他とまとめて携帯電話と呼ぶことにします。

 携帯電話にはどのような特徴があるか?これを考えたとき、携帯電話に期待することが浮かび上がって来ます。

 携帯電話は何があってもどこへ行くにも、必ず持っている機器です。

 ということは、できるだけ多くの機能をここに集約すれば、持ち物を減らすことができ、多くの機能をポケットというアクセス性の高い超特等席に集約できるのです。

 私は「これさえあれば何でもできる」という物を常に持っていたい、という欲求があります。その役割はザウルスがずっと担って来ました。

 私が所持した最後のザウルスSL-C3000は、当時としてはかなりの機能を持っていたと思います。

 メールはもちろん、インターネットのPCサイトもかなり見ることができましたし、小さいながらもキーボードを持っており、テキスト文書はもちろん、ワードやエクセルもかなり編集できました。4GBのハードディスクを内蔵し、たくさんのデータを持ち歩くことができました。フリーソフトを使えばマウスも使えましたし、たいていのことはこれでこなせた印象があります。

 しかし、やがて携帯とザウルスを一本化して持ちモノを減らしたいと考えるようになり、ザウルスの持っていた機能を携帯に期待したのです。当時これに応えられる、今で言うスマートフォンとしての機能を備えていたのはWILLCOM以外にはありませんでした。

 購入したのはWILLCOM03。持って行けるデータは減ったものの、ザウルスと携帯の機能を合わせ、さらに大きさも重さも小さくすることに成功しました。

 そして今は、HYBRID ZERO3を使っています。

 

【頑張れHYBRID W-ZERO3! やればここまでできる!】

 コアなサイトでも行かない限り、WindowsMobileの使いこなし術みたいな話には出会えなくなりました。HYBRID W-ZERO3だって、立派なスマートフォンだというのに、モノ系雑誌などのスマートフォンやアプリ特集ではWILLCOMは完全に無視されています。

 しかし、今やスマートフォンの代表となったiPhoneも買った当初はシンプルすぎるほどに何もできません。iPhoneやiPadの本を見ても、紹介されているのはGmail、Googleマップ、エバーノートなどのインターネット上のサービス利用法がほとんどであって、別にiPhoneそのものの機能ではありません。

 iPhoneの優れたところは、指を使っての直観的なユーザーインターフェースを始めとする全体の計算しつくされたデザインや、インターネット接続の快適さではないかと思います。マーケティングのうまさなどもあって、ウケたからこそアプリが充実し、それによって使いやすくなればさらにユーザーも増え、アプリもまた充実し...。あとはスパイラルアップです。

 と言うことは、WILLCOMだってインターネット接続できるわけですから、iPhoneと同レベルのことはできるはず...です。

 

【標準でも機能満載のHYBRID W-ZERO3】

【メール、インターネット】
 メールは携帯のメールだけでなく、通常のPCメールの利用も可能です。1台で複数のアカウントをチェックすることも可能です。
 インターネットは標準のインターネットエクスプローラよりOpera10の方が表示もきれいで操作性が良いです。ネット銀行や株式、FXのサイトなどもかなり操作できます。

 

【Office系ソフト】
 OSがWindowsMobileですから、標準でWord、Excelが編集可能なアプリケーションが入っています。PowerPointは実行のみ可能です。OneNoteのモバイル版も標準で入っています。
 iPhoneでもOffice系ファイルを編集できるアプリもありますが、標準という点ではこちらが勝っているように思います。

 

PDFshot.jpg【書類をPDF化】
 キングジムではSHOTNOTEという商品を2月7日に発売する予定です。iPhone専用アプリ(2月3日よりAppStoreでダウンロード開始予定)を使えば、iPhoneのカメラで撮影して、メモを管理できます。斜めに撮影しても大丈夫。四隅を判断してちゃんと台形補正してくれるのです。
 これに似た機能を実現してくれる「PDFshot」というアプリが、HYBRID W-ZERO3には標準で付いています。
 記入済みのメモをPDFshotで撮影すると、赤い四角が出て来ます。四隅のハンドルをつかんでドラッグし、撮影したメモの四隅と合わせます。これで台形補正してPDF化されます。
 キングジムのSHOTNOTE専用アプリは、この作業を自動化してくれてるだけでなく、決められたエリアに指定の表記で数字を書けば、日付や通し番号としてOCRで認識してくれる機能やEVERNOTEへの投稿機能まで付いたスグレモノです。

 

googleMAP.jpg【Googleマップ】
 Googleマップもあります。HYBRID W-ZERO3はGPSも内蔵しているので、ナビもちゃんとできます。標準のQuickGPSというアプリケーションがあり、これで位置情報を更新すると早くGPSの衛星を補足します。おそらくPHSのアンテナでおよその現在位置を割り出しているのでしょう。
 写真下はスパイダーポディウムと言うiPhone用のフレキシブルな固定ツールです。写真は置時計代わりに携帯を使うのにいいような状態に足を曲げてありますが、工夫すれば自転車や車に固定してナビとしても使用できます。あまり強い衝撃には耐えられませんが、通常使用の範囲でなら、十分に本体を保持してくれます。

SpiderPodium.jpg

MyPhone.jpg【カレンダー】
 iPhoneを利用した仕事術の本などでは必ずgoogleカレンダーでのスケジュール管理が出て来ます。
 じゃぁ、HYBRID W-ZERO3のブラウザでgoogleカレンダーを使うとどうなるか。利用はできますが、PCと同じ動作が再現できるわけではなく、結構面倒です。
 WindowsMobleの場合は、WindowsLive!モバイルというサービスを利用すると、似たことが「一応」できます。
 WindowsLive!のアカウントを取って登録すると、携帯の中のアドレス帳やカレンダーをPC上のストレージにバックアップすることができるのです。Microsoft My Phoneというアプリケーションを使えば、決めたスケジュールで自動的に同期させることも可能。ブラウザで予定表を見ることもできます。
 しかし、単なる「予定表」としての機能しかない極めて低レベルのものです。共通のアカウントで利用できるHotmailのサービスにはもう少しマシなカレンダーがあるのに、WindowsLive!モバイルのカレンダーはそれとはまた別です。なぜ?

 次回はMarket Placeを使ってさらに携帯を強化する方法をお話しします。

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