環境の変化に対する「対話のススメ」。~いろんなヤツがいるけど~
先日の我が子の卒園ソングを聞いて、「良い歌詞だ、このネタでブログを書いてみよう」と思った訳です。 その後、自宅で歌詞検索したところ、自分の記憶が間違っていることが判明。 つまり本当の歌詞とは異なる歌詞で、ブログの内容の構成を立ててた、ということです。
でもせっかくなので、その間違って記憶した歌詞のフレーズで、今回の記事を書いてみます。
(※本当の歌詞は「ね」作詞作曲:高橋はやみ氏。素敵な歌詞です)
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先日我が子の歌った卒園ソングの中で、こんな歌詞がありました。
『そりゃいろんなヤツがいるけど はなしあうことで分かる』
素晴らしい。これから新しい環境に行く人には、大切な心の姿勢です。 今までの慣れた環境では体験できない出来事や、価値観をもった人たちに沢山出会います。 驚くことも、きっと受け入れがたいこともあるのかもしれません。
その時、人にできるのは『お互いに理解するよう話し合うこと』つまり『対話』です。
『対話』とは以下のように定義されています。
(中原淳+長岡健『ダイヤローグ 対話する組織』ダイヤモンド社より)
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①共有可能なゆるやかなテーマのもとで
②聞き手と話し手で担われる
③創造的なコミュニケーション行為
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会話や雑談ではありません。議論(ディスカッション)でもありません。一方的に 聴くだけでも、話すだけでも成り立ちません。 自由な雰囲気で真剣な内容について、相互理解を深めるためのコミュニケーションをとることを言います。 協働するためにも、必要なプロセスです。
一方でこの『対話』の姿勢は、新しい環境に行く人だけではなくて、受け入れる側にこそ、必要なんだよな、とも思います。
受け入れ側が、新しく入ってくる価値観を受け止められない場合、ありがちなのは「拒否」です。 拒否すると、怒りで相手を押さえ込んだり、諦めて見て見ぬふりをしたりしがちになります。 例えば職場では、大昔から言われる「最近の若いヤツは、ガツンと言ってやらんと!」とかなんとか言って、 本当に単純に強く言って、相手がシュンとしたのをみて気が晴れる人や、「あー、また新人が なんかよくわからないこと言ってるなー」と見て見ぬふりをする人が代表的でしょうか。
わかり合いにくい何かが見えた時、「拒否」という結論を、いち早く出したがる傾向があるような気がします。 そうなる理由は「対話する姿勢そのものがない」のは論外として、「忙しいから」。 対話は時間がかかります。忙しい職場では、そこまで時間を割けないのが現実なのかもしれません。
完全受け入れ、完全合意でなくてもかまわない。 お互いに「そういうことを考えているんだ」が明らかになるだけでも違うはず。 お互いの違いが見えた時に、協働に向けたアイディアを出せる準備が整うはずです。
一旦は『対話する姿勢をもって』『時間をつくって』『その時間は理解するための対話に集中する』をやってみる。 お互い共有しあえる真剣なテーマを、ゆるっとした雰囲気で自由に話し合う。 自己理解と他者理解をすすめる中で、協働に向けた話し合いができるようになる。
「この人あわない、ムリ」と結論を出すのは後からでも遅くない、そんな風に思ったのでした。