カバン屋に「ここはヒモ屋か!」といった友人
友人があるカバンをもっていたんですね。
バケツ型の、肩ヒモが2本ついている感じです。
↓こんなイメージ。
気に入って、長く使っている間に、その肩ヒモが1本切れてしまったそうです。それで、結構高級なカバンだったこともあり、修理することにしました。
修理の受付のときのやりとりもいろいろゴタゴタあったそうなんですけど、2ヶ月もかけて修理からかえってきたら・・・
肩ヒモ、1本だけ新しくなってたそうです。
・・・え?と。
当然長く使っていると、カバン全体使い込まれた色味になるんですよ。だから、2本の肩ヒモ、色が違ってしまったんです。明らかに1本つけかえたよね、と分かるようになって、恥ずかしくて持てないレベルになってしまいました。
これじゃ使えん!と思って、再度修理してほしい旨連絡すると
「じゃ、もう1本のヒモもつけかえますか?」
との返事。
友人は、
「ここはヒモ屋か!私が修理を頼んだのは、カバンであって、ヒモじゃなーーーーーい!」
・・・と、心の中で叫んだそうです。
そりゃそうですよね。肩ヒモ2本新しくしたところで、カバン本体と色味が違ったら、気持ちよく使えない。友人が求めてたのは「今まで通りカバンが使えること」。決して「切れたヒモなおしてください」ではありませんでした。
でも、こういうそもそものゴールを見誤ることは、少なくありません。
分かりやすく極端な例をあげてみます。
私は研修を提供している会社にいるので、営業と「お客様の要望にあうよう、どのような研修を行うか」を話し合います。営業が「お客様が「プレゼン研修したい」とおっしゃってます」と話をもってきてくれたものに対し、「そもそもなんでプレゼンなんですか?」と話し合っていくと
「お客様の営業がコンペで負けてくるから」→ゴールは?→「コンペで勝てる提案をすること」→今負ける原因は?→「要望にあわない提案になること多いから」→要望にあうために必要なのは?→「プレゼン・・・の前に、要件を聞き出すスキルですかね?」
となることもあり、素直にプレゼン研修していたら、お客様や受講者の方の要望と合わない可能性も出てくるな、とイメージです。
ということで、表面的な問題ばっかりもぐらたたきみたいに対応していても、「そもそも本当は何をしたいのかな」を見誤ると、トンチンカンな対応になってしまう、というお話でした。